特許
J-GLOBAL ID:200903084475646163

組み換えバクロウィルスとモノクローナル抗体生産のためのその利用

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 太田 恵一
公報種別:公表公報
出願番号(国際出願番号):特願平7-519925
公開番号(公開出願番号):特表平9-511386
出願日: 1995年01月31日
公開日(公表日): 1997年11月18日
要約:
【要約】本発明は、昆虫細胞内に免疫グロブリンを生産するために使用可能な発現ベクターを構成する組み換えバクロウィルスにおいて、バクロウィルスの第1のプロモーターの翻訳制御の下に置かれた、免疫グロブリンの鎖Hの少なくとも一部のためのコード化配列を含む発現カセットと、バクロウィルスの第2のプロモーターの翻訳制御の下に置かれた、免疫グロブリンの鎖Lの少なくとも一部のためのコード化配列を含む発現カセットとから成り、第1と第2のプロモーターが2つの異なるプロモーターであるか、異なるプロモーターから誘導され、第1と第2のプロモーターが異なる座内に位置づけられていることを特徴とする組み換えバクロウィルスに関するものである。
請求項(抜粋):
1)昆虫細胞内に免疫グロブリンを生産するために使用可能な発現ベクターを構成する組み換えバクロウィルスにおいて、 -バクロウィルスの第1のプロモーターの翻訳制御の下に置かれた、免疫グロブリンの鎖Hの少なくとも一部のためのコード化配列を含む発現カセットと、 -バクロウィルスの第2のプロモーターの翻訳制御の下に置かれた、免疫グロブリンの鎖Lの少なくとも一部のためのコード化配列を含む発現カセットとから成り、 第1と第2のプロモーターが2つの異なるプロモーターであり、異なる2つの座内に位置づけられていることを特徴とする組み換えバクロウィルス。 2)請求項1に記載の組み換えバクロウィルスにおいて、 プロモーターの一方は、野生種のバクロウィルスにおいて、ポリエドリンのプロモーターによって占められる場所に位置づけられ、他方は、野生種のバクロウィルスにおいて、P10のプロモーターによって占められる場所に位置づけられることを特徴とする組み換えバクロウィルス。 3)請求項1または2に記載の組み換えバクロウィルスにおいて、 2つのプロモーターが強いプロモーターであることを特徴とする組み換えバクロウィルス。 4)請求項3に記載の組み換えバクロウィルスにおいて、 プロモーターの少なくとも1つは、次によって構成される群から選択されることを特徴とする組み換えバクロウィルス: ・p10のプロモーター ・ポリエドリンのプロモーター ・添付の配列リストの中で番号SEQ ID NO:1とSEQ ID NO:2で表された、下記の配列の2本鎖DNA断片で構成される、Synプロモーターと称する、合成プロモーター: 5)請求項1から4のいずれかに記載の組み換えバクロウィルスにおいて、 それぞれの発現カセットが:(i)前記プロモーターの制御の下にある、バクロウィルスの強いプロモーターと、(ii)シグナルペプチドのためのコード化配列と、(iii)免疫グロブリンの可変ドメインのためのコード化配列と、(iv)免疫グロブリンの鎖HまたはLの一定ドメインのためのコード化配列とから成ることを特徴とする組み換えバクロウィルス。 6)請求項5に記載の組み換えバクロウィルスにおいて、 第1のプロモーターの制御の下に置かれるシグナルペプチドのためのコード化配列と第2のプロモーターの制御の下に置かれるシグナルペプチドのためのコード化配列が異なることを特徴とする組み換えバクロウィルス。 7)請求項5または6に記載の組み換えバクロウィルスにおいて、 ペプチドのためのシグナルペプチドコードのためのコード化配列の少なくとも1つが有するHis-Val-Ser配列がシグナルペプチドによって使用された切断部位のすぐ上流側にあることを特徴とする組み換えバクロウィルス。 8)請求項5から7のいずれか一つに記載の組み換えバクロウィルスにおいて、 免疫グロブリンの一定ドメインのためのコード化配列がヒト起源配列であることを特徴とする組み換えバクロウィルス。 9)請求項1から8のいずれか一つに記載の組み換えバクロウィルスによって感染させた、昆虫細胞。 10)免疫グロブリンの調製法において、 請求項9の昆虫の細胞を培養し、培養地から前記免疫グロブリンを抽出することを特徴とする方法。 11)免疫グロブリンにおいて、請求項10の方法で得られることを特徴とする免疫グロブリン。 12)請求項1から8のいずれか一つに記載の組み換えバクロウィルスの調製法において、 -バクロウィルスの第1の強いプロモーターの翻訳制御の下に置かれた、免疫グロブリンの鎖Hの少なくとも一部のためのコード化配列を含む第1の転移プラスミドを調製し、 -前記バクロウィルスの第2の強いプロモーターの翻訳制御の下に置かれた、免疫グロブリンの鎖Lの少なくとも一部のためのコード化配列を含む第2の転移プラスミドを調製し、 第1と第2のプロモーターが2つの異なるプロモーターであり、 -前記プラスミドの一方と他方とバクロウィルスのDNAとの同種組み換えを行い、 -ウィルスDNAを形質転換された細胞内に複写した後、免疫グロブリンの鎖Hの少なくとも一部のためのコード化配列と鎖Lの少なくとも一部のためのコード化配列を組み込んだ組み換えバクロウィルスの選択を行う、ことを特徴とする方法。 13)請求項12に記載の方法において、 使用されたそれぞれの転移プラスミドが -請求項5に定義した発現カセットと、このカセットの両側の、その代わりに前記カセットの挿入を希望するウィルスゲノムの部分に接する領域の配列と同種のバクロウィルスの配列から成るインサートを有することを特徴とする方法。 14)請求項13に記載の方法において、 バクロウィルスの前記配列がp10遺伝子に接する領域の配列と同種であるか、またはポリエドリンの遺伝子に接する領域のそれと同種である:ことを特徴とする方法。 15)請求項14に記載の方法において、 それによって転移プラスミドの同種組み換えを実施したバクロウィルスのDNAは一方の2つの部位Bsu36Iと、他方のタンパク質P10のためのコード化配列の挿入によってあらかじめ修飾され(前記修飾されたバクロウィルスのゲノム内の関与する酵素のためにはこの2つの部位しかない)、酵素Bsu36Iによって消化された、バクロウィルスのDNAで構成されることを特徴とする方法。
IPC (5件):
C12N 15/09 ZNA ,  C07K 16/18 ,  C12N 5/10 ,  C12N 7/00 ,  C12P 21/08
FI (5件):
C12N 15/00 ZNA A ,  C07K 16/18 ,  C12N 7/00 ,  C12P 21/08 ,  C12N 5/00 B

前のページに戻る