特許
J-GLOBAL ID:200903085299214169

非自己不活化性の発現標的化レトロウイルスベクタ

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 鈴江 武彦 (外4名)
公報種別:公表公報
出願番号(国際出願番号):特願平8-509186
公開番号(公開出願番号):特表平10-507628
出願日: 1995年09月01日
公開日(公表日): 1998年07月28日
要約:
【要約】本発明は、プロモ-タ転換性のレトロウイルスベクタであって、以下のものを具備したものに関する:U3-R-U5構造の5’LTR領域;コ-ド及び非コ-ド配列より選択した1以上の配列;並びにU3領域が完全にまたは部分的に欠失した3’LTR領域であって、該欠失U3領域がポリリンカ配列で置換され、その後にRとU5領域とが続くもの。前記レトロウイルスベクタはプロモ-タ転換を起こし、標的遺伝子治療にとって有益なトランスファ-用運搬体になる。
請求項(抜粋):
1.以下のものを具備し、プロモ-タ転換を起こすレトロウイルスベクタ: U3-R-U5構造の5’LTR領域; コ-ド配列及び非コ-ド配列より選択した1以上の配列;並びに U3領域が完全にまたは部分的に欠失した3’LTR領域であって、該欠失U3領域がポリリンカ配列で置換され、その後にRとU5領域とが続くことを特徴とするもの。 2.以下のものを具備した、請求項1に記載のレトロウイルスベクタ: U3-R-U5構造の5’LTR領域; コ-ド配列及び非コ-ド配列より選択した1以上の配列;並びに U3領域が完全に欠失した3’LTR領域であって、該欠失U3領域がポリリンカ配列で置換され、その後にRとU5領域とが続くことを特徴とするもの。 3.前記のポリリンカ配列が、少なくとも一つのユニ-クな制限部位を有することを特徴とする、請求項1に記載のレトロウイルスベクタ。 4.前記のポリリンカ配列に、少なくとも一つの異種DNA断片が挿入されることを特徴とする、請求項3に記載のレトロウイルスベクタ。 5.前記の異種DNA断片が、制御配列及びプロモ-タからなる群の一つ以上の配列より選択されることを特徴とする、請求項4に記載のレトロウイルスベクタ。 6.前記の制御配列及びプロモ-タが、発現において標的細胞特異的であることを特徴とする、請求項5に記載のレトロウイルスベクタ。 7.前記の、標的細胞特異的制御配列及びプロモ-タが、以下のものからなる群の一つ以上の配列より選択されることを特徴とする、請求項6に記載のレトロウイルスベクタ:WAP; MMTV; b-ラクトグロブリン及びカゼインに特異的な制御配列及びプロモ-タ;すい臓特異的制御配列及びプロモ-タ(カルボニック・アンヒドラ-ゼII、及びb-グルコキナ-ゼの制御配列及びプロモ-タを含む);リンパ球特異的制御配列及びプロモ-タ(免疫グロブリン及びMMTVリンパ球に特異的な制御配列及びプロモ-タを含む);並びに、グルココルチコイドホルモンへの応答性、または乳腺への発現を指揮するMMTV特異的制御配列及びプロモ-タ。 8.請求項5乃至7の何れか一項に記載のレトロウイルスベクタであって、前記の制御配列及びプロモ-タが、該レトロウイルスベクタの一以上のコ-ド配列の発現を制御することを特徴とするベクタ。 9.前記のLTR領域が以下のLTRからなる群の一以上の配列より選択されることを特徴とする、請求項1乃至8の何れか一項に記載のレトロウイルスベクタ:MLV,MMTV,MSV,SIV,HIV,HTLV,FIV,FeLV,BLV,及びMPMV。 10.前記のレトロウイルスベクタがBAGベクタであることを特徴とする、請求項1乃至9の何れか一項に記載のレトロウイルスベクタ。 11.前記のコ-ド配列が、マ-カ遺伝子、治療性遺伝子、抗ウイルス遺伝子、抗腫瘍遺伝子、サイトカイン遺伝子からなる群の一つ以上の配列より選択されることを特徴とする、請求項1乃至10の何れか一項に記載のレトロウイルスベクタ。 12.前記のマ-カ、または治療性遺伝子が、以下のものからなる群の一つ以上の配列より選択されることを特徴とする、請求項11に記載のレトロウイルスベクタ:b-ガラクトシダ-ゼ遺伝子、ネオマイシン遺伝子、単純ヘルペスウイルスチミジンキナ-ゼ遺伝子、ピュ-ロマイシン遺伝子、シトシンデアミナ-ゼ遺伝子、ハイグロマイシン遺伝子、分泌性アルカリホスファタ-ゼ遺伝子、グアニンホスホリボシルトランスフェラ-ゼ(gpt)遺伝子、アルコ-ル脱水素酵素遺伝子、及びハイポキサンチンホスホリボシルトランスフェラ-ゼ(HPRT)遺伝子。 13.レトロウイルスタンパク質に関しての前記のコ-ド配列の少なくとも一つが変異しているか、または少なくとも一部が欠失していることを特徴とする、請求項1乃至12の何れか一項に記載のレトロウイルスベクタ。 14.レトロウイルスの挿入に関わる、レトロウイルスの配列が変異しているか、または少なくとも一部が欠失していることを特徴とする、請求項1乃至13の何れか一項に記載のレトロウイルスベクタ。 15.前記の異種DNA断片が、細胞性配列、またはその一部の一以上に対して相同的であることを特徴とする、請求項1乃至14の何れか一項に記載のレトロウイルスベクタ。 16.前記の制御配列が、トランスアクティング分子で制御可能であることを特徴とする、請求項1乃至15の何れか一項に記載のレトロウイルスベクタ。 17.請求項1乃至16の何れか一項に記載のウイルスベクタを第一構成要素として具備し、また該レトロウイルスベクタのパッケ-ジングに必要なタンパク質をコ-ドした、レトロウイルス構築物、または組み換えレトロウイルス構築物を保持したパッケ-ジング細胞を更に具備する、レトロウイルスベクタ系。 18.請求項1乃至16の何れか一項に記載のウイルスベクタにはコ-ドされていないレトロウイルス性タンパク質をコ-ドした、レトロウイルス構築物、または組み換えレトロウイルス構築物を、前記のパッケ-ジング細胞が保持することを特徴とする、請求項17に記載のレトロウイルスベクタ系。 19.前記のパッケ-ジング細胞株が、以下のものからなる群より選択されることを特徴とする、請求項17、または18に記載のレトロウイルスベクタ系:プサイ-2,プサイ-Crypt,プサイ-AM,GP+E-86,PA317,及びGP+envAM-12。 20.相同性、または異種性のヌクレオチド配列を、ヒトまたは動物へ、in vitroまたはin vivoで導入するための治療性、または非治療性の方法であって、請求項17乃至19の何れか一項に記載のレトロウイルス系のパッケ-ジング細胞を、請求項1乃至16の何れか一項に記載のレトロウイルスベクタで形質移入し、該パッケ-ジング細胞株で産生された該組み換えレトロウイルスで標的細胞ポピュレ-ションを感染させることを具備した、上記の治療性、または非治療性の方法。 21.前記のヌクレオチド配列が、タンパク質をコ-ドしている遺伝子、若しくはその一部、制御配列、及びプロモ-タからなる群の一つ以上より選択されることを特徴とする、請求項20に記載の治療性、または非治療性の方法。 22.請求項17乃至19の何れか一項に記載のレトロウイルスベクタ系において、請求項1乃至16の何れか一項に記載のレトロウイルスベクタを複製させることにより作成される、レトロウイルス性プロウイルスであって、前記のポリリンカ、及び3’LTR中の該ポリリンカへ挿入される如何なる配列もが、感染した標的細胞内での逆転写中に複製され、得られるプロウイルスの3’LTRと同様に5’LTR中にも現れることを特徴とする、上記のレトロウイルス性プロウイルス。 23.ヒトを含む哺乳類における遺伝予治療用の薬学的組成物を産生させるための、請求項1乃至16の何れか一項に記載のレトロウイルスベクタの使用。 24.ヒトを含む哺乳類における遺伝子治療用の薬学的組成物を産生させるための、請求項17乃至19の何れか一項に記載のレトロウイルスベクタ系の使用。 25.ヒトを含む哺乳類における遺伝子治療用の薬学的組成物を産生させるための、請求項22に記載のレトロウイルス性プロウイルスの使用。 26.前記の相同性細胞性配列への標的挿入のための、請求項1乃至16の何れか一項に記載のレトロウイルスベクタの使用。 27.前記の相同性細胞性配列への標的挿入のための、請求項17乃至19の何れか一項に記載のレトロウイルスベクタ系の使用。 28.前記の相同性細胞性配列への標的挿入のための、請求項22に記載のレトロウイルス性プロウイルスの使用。 29.請求項22に記載のレトロウイルス性プロウイルスのmRNA。 30.請求項1乃至16の何れか一項に記載のレトロウイルスベクタのRNA。 31.請求項17乃至19の何れか一項に記載のレトロウイルスベクタ系のパッケ-ジング細胞株を、請求項1乃至16の何れか一項に記載のレトロウイルスベクタで形質移入して、該細胞を適切な条件下で培養することにより得られる、組み換え型レトロウイルス粒子。 32.請求項31に記載の組み換えレトロウイルス粒子を、治療上効果的な量で含む薬学的組成物。
IPC (3件):
C12N 15/09 ,  A61K 48/00 ,  C12N 7/00
FI (3件):
C12N 15/00 A ,  A61K 48/00 ,  C12N 7/00
引用特許:
出願人引用 (2件)
  • 特表平2-504344
  • 特表平4-505261
審査官引用 (6件)
  • 特表平2-504344
  • 特表平2-504344
  • 特表平4-505261
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