特許
J-GLOBAL ID:200903086808089308

弁別的に発現したmRNAの同時同定および相対濃度測定のための方法

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 中村 稔 (外7名)
公報種別:公表公報
出願番号(国際出願番号):特願平7-514039
公開番号(公開出願番号):特表平9-509306
出願日: 1994年11月14日
公開日(公表日): 1997年09月22日
要約:
【要約】mRNA集団中のmRNAの配列特異的同時同定のための改良法によって、組織によって発現されるほぼ全てのmRNAをゲル上の明瞭なバンドとして可視化することができる。ゲル上のこのバンドの濃さは、mRNAの濃度とほぼ一致する。一般に、本方法は以下の工程を含む。3’末端部を固定するためにアンカープライマーを用いてcDNAを形成し;その後のRNA合成のためにバクテリオファージ特異的プロモーターを含むベクターでこのcDNAからクローン化挿入物を産生させ;このクローン化挿入物の直線化フラグメントを生成し;cRNAを調製し;プライマーセットを用いてこのcRNAからcDNAを転写し;さらに、その配列がベクターに由来する3’プライマーおよび、cRNAからcDNAの転写のために用いたプライマーに由来する5’プライマーセットを用いてPCRを実施する。本方法は、薬物投与に付随する、または生理的もしくは病的変化に付随するmRNA発現の変化を明らかにすることができる。
請求項(抜粋):
以下の(a)-(g)の工程を含むmRNA集団中のmRNAの配列特異的同時同定方法。 (a) 12のアンカープライマー混合物を用いてmRNA集団から二本鎖cDNAを調製する工程であって、該アンカープライマーは各々、(i)7から40のT残基帯;(ii)T残基帯の5’側に位置する、6塩基より多くを認識する制限エンドヌクレアーゼによる切断部位;(iii)この制限エンドヌクレアーゼの切断部位の5’側に位置する、4〜40ヌクレオチドの充填用セグメント;および(iv)アンカープライマーの各3’末端に位置する調整用残基-V-N(ここで、VはA、CおよびGから成る群から選ばれるデオキシリボヌクレオチドであり、NはA、C、GおよびTから成る群から選ばれるデオキシリボヌクレオチドである)を含み、上記混合物は、VおよびNについて全ての可能性を含むアンカープライマーを含む工程; (b) ベクターによって形質転換された適切な宿主細胞からクローン化挿入物を産生させる工程であって、該ベクターには、第一の制限エンドヌクレアーゼおよび第二の制限エンドヌクレアーゼで切断されたcDNAサンプルが挿入され、該切断cDNAサンプルは、ベクター内のバクテリオファージ特異的プロモーターに対してアンチセンスの向きにベクター内に挿入され、前記第一の制限エンドヌクレアーゼは4ヌクレオチド配列を認識し、前記第二の制限エンドヌクレアーゼはアンカープライマー混合物の各プライマー内のただ1つの部位を切断する工程; (c) 前記第一および第二の制限エンドヌクレアーゼとは異なる少なくとも1つの制限エンドヌクレアーゼで消化して前記クローン化挿入物の直線化フラグメントを生成させる工程; (d) バクテリオファージ特異的プロモーターから転写を開始させることができるバクテリオファージ特異的RNAポリメラーゼとともに前記直線化フラグメントを温置して、アンチセンスcRNA転写物のcRNA調製物を生成させる工程; (e) 前記cRNA調製物を16のサブプールに分け、熱安定性逆転写酵素と、3’末端が-N-N(Nは4種のデオキシリボヌクレオチドA、C、GまたはTである)である16のプライマーの1つとを用いて各サブプールから第一の鎖のcDNAを転写する工程であって、前記プライマーは長さが少なくとも15ヌクレオチドであり、バクテリオファージ特異的プロモーターの3’末端と配列が一致し、さらにcRNAの少なくとも最初の2ヌクレオチドが延長され、該混合物は3’末端の2つのヌクレオチドに関して全ての可能性を含む工程; (f) 前記ベクター内のcDNAサンプルの挿入部位に隣接するベクター内の配列と配列が一致する3’プライマーおよび、(i)該サブプールについて第一の鎖のcDNAが作成されるプライマー;(ii)該サブプールについて第一の鎖のcDNAが作成されるプライマーであって、その3’末端に付加残基-Nが伸長されているプライマー(ここで、NはA、C、GまたはTのいずれでもよい。);および(iii)該サブプールについて第一の鎖のcDNAの合成のために用いられたプライマーであって、その3’末端に2つの付加残基-N-Nが伸長されているプライマー(ここで、NはA、C、GまたはTのいずれでもよい)から成る群から選ばれる5’プライマーとともに、ポリメラーゼ連鎖反応の鋳型として16のサブプールの各々の転写生成物を用いてポリメラーゼ連鎖反応増幅フラグメントを生成する工程; (g) 当該ポリメラーゼ連鎖反応増幅フラグメントを電気泳動により解析し、サンプル中に存在するmRNAの3’末端を表象するバンドを表示させる工程。
IPC (6件):
C12N 15/09 ZNA ,  C12Q 1/68 ,  C07H 21/04 ,  C12N 1/21 ,  C12P 21/02 ,  C12R 1:19
FI (5件):
C12N 15/00 ZNA A ,  C12Q 1/68 A ,  C07H 21/04 B ,  C12N 1/21 ,  C12P 21/02 C
引用文献:
審査官引用 (6件)
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