特許
J-GLOBAL ID:200903092629226858

テイルバイティング格子コードの最適ソフト出力復号器

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 生沼 徳二
公報種別:公表公報
出願番号(国際出願番号):特願平9-538150
公開番号(公開出願番号):特表平11-508440
出願日: 1997年04月14日
公開日(公表日): 1999年07月21日
要約:
【要約】テイルバイティングを用いる誤り訂正格子コードに対する円形MAP復号器が、ソフト判定出力を発生して、格子の第1段における状態の確率の推定値を発生する。この確率は、従来のMAP復号器における出発状態の先験的情報に置き換わるものである。円形MAP復号器が2通りの方法の何れかで、初期状態確率分布を作る。その1番目は、その結果として得られる固有ベクトルが所望の初期状態確率分布であるような固有値問題を解くことである。出発状態が判れば、円形MAP復号器は残りの復号をMAP復号アルゴリズムに従って遂行する。2番目は、繰返しが出発状態分布に収斂するような再帰法に基づいている。十分な繰り返しの後、状態の円形シーケンスにある状態が高い確率で判り、円形MAP復号器が残りの復号をMAP復号アルゴリズムに従って遂行する。
請求項(抜粋):
符号化器によって発生されるテイルバイティング格子コードがM個の符号化器状態を持つときに、時刻tにおける符号化器状態Stがmであり且つ値Y1L={y1,...,yL}を持つL個のチャネル出力のシーケンスが受信される結合確率λt(m)=P{St=m;Y1L}を決定することにより、テイルバイティング格子コードを復号する復号器であって、当該復号器がL個の格子レベルの各々に1つずつあるL個の確率行列Γtを決定し、この確率行列の要素は、j=0,1,...,(M-1)に対して、次の式 Γt(i,j)=P{時刻tの状態j;yt/時刻(t-1)の状態i}によって定義され、また、次の式 αt(j)=P{時刻tの状態j;y1,...,yt}によって定義されるM個の結合確率要素を持つ行ベクトルαtを決定すると共に、次の式 βt(j)=P{yt+1,...yL/時刻tの状態j}によって定義されるM個の条件付き確率要素を持つ列ベクトルβtを決定するように作用する当該復号器において、 前記チャネル出力と、チャネル遷移確率R(Yt,X)と、時刻tに符号化器が状態m′からmに遷移する確率pt(m/m′)と、符号化器の前の状態がm′であり且つ符号化器の現在の状態がmであるとして、符号化器の出力記号がXである確率qt(X/m′,m)とを受け取って、前記確率行列Γtのスカラー要素を決定するΓt計算器と、 前記Γt計算器から前記スカラー要素を受取って、行列積Γ1Γ2...ΓLを計算するΓt行列積計算器と、 前記行列積Γ1Γ2...ΓLを受取って、該行列積の最大の固有値P{Y1L}に対応する正規化固有ベクトルα0を計算する正規化固有ベクトル・コンピュータと、 前記正規化固有ベクトルα0受取って、次の式 αtt-1Γt ;t=1,...,Lに示すような前向きの再帰法によって相次ぐαtを形成するαt行列積計算器と、 前記確率行列Γt及び前記行ベクトルαtを記憶するメモリと、 βL=(1,1,...,1)Tを初期設定すると共に、次の式 βtt+1βt+1 ;t=L-1、...、1によって示す後ろ向き再帰法により、先行するβtを形成することによって、前記列ベクトルを発生するβt行列積計算器と、 次の式 λt(i)=αt(i)βt(i) ;全てのi及びt=1,..,Lに対しに示すように前記行ベクトルの要素に前記列ベクトルの要素を乗算することによって、その要素が結合確率λt(i、j)である結合確率ベクトルλtを形成する要素毎の積の計算器と、 時刻tに符号化器に入力される所定のデータ・ビットがkデータ・ビットの内のm番目であるとして、このデータ・ビットが0に等しい確率をλtから決定すると共に、該確率の関数としてソフト出力を発生する復号ビット値確率計算器と、を有している復号器。

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