特許
J-GLOBAL ID:200903097493058818

新規酸性プロテアーゼ

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 小田島 平吉 (外1名)
公報種別:公開公報
出願番号(国際出願番号):特願2001-021556
公開番号(公開出願番号):特開2002-223749
出願日: 2001年01月30日
公開日(公表日): 2002年08月13日
要約:
【要約】【課題】 タンパク質分子中のペプチド結合鎖に作用して低分子のペプチドを容易に製造することができ、例えば、生理活性ペプチドとしての利用の如き医薬品分野、飲食品分野、その他のプロテアーゼ利用分野において有用な新規酸性プロテアーゼを提供すること。【解決手段】 イカ肝臓由来の新規酸性プロテアーゼ。
請求項(抜粋):
次の理化学的性質を有する酸性プロテアーゼ。(1)酵素作用:タンパク質分子内部のペプチド結合鎖に作用して、低分子のペプチドを生産するエンド型プロテアーゼである。(2)基質特異性:酸性条件下において乳カゼイン、ヘモグロビン、牛血清アルブミンおよび糖蛋白質である卵白アルブミンを良く分解する。また、カテプシンDの特異的基質の1つであるMOCAc-Gly-Lys-Pro-Ile-Leu-Phe-Phe-Arg-Leu-Lys(Dnp)-D-Arg-NH2をPhe- -Pheの間で切断し、蛍光強度を増加させる。さらにb-セクレターゼの特異的基質の1つであるMOCAc-Ser-Glu-Val-Asn-Leu-Asp-Ala-Glu-Phe-Arg-Lys(Dnp)-Arg-Arg-NH2を分解し、蛍光強度を増加させる。カイネティクパラメーター(kcat/Km)は、基質のP1位が疎水性のアミノ酸である場合が高い値を示す。(3)至適pH:カゼインを基質としたときの至適pHが2.4であり、ヘモグロビンを基質としたときの至適pHが3.0である。また、MOCAc-Gly-Lys-Pro-Ile-Leu-Phe-Phe-Arg-Leu-Lys(Dnp)-D-Arg-NH2を基質とした場合、至適pHは3.0であり、pH6.0においても約50%の活性を示す。(4)安定pH範囲:pH2〜6のpH域で安定である(基質としてヘモグロビンを用いて測定)。(5)至適温度:30°Cである(基質としてカゼインを用いて測定)。(6)安定温度範囲:20〜50°Cの温度範囲で安定である(基質としてカゼインを用いて測定)。(7)55°C、10分の加熱でほぼ完全に失活する(基質としてカゼインを用いて測定)。(8)阻害剤:ペプスタチン(Pepstatin)Aにより完全に阻害され、1,2-エポキシ-3-(p-ニトロフェノキシ)-プロパン(EPNP)およびジアゾアセチル-DL-ノルロイシンメチルエステル(DAN)により約50%の活性が阻害される。(9)相対分子質量:36.5キロダルトン(kDa)である(SDS-PAGEによる)。(10)等電点:8.30である(等電点電気泳動による)。(11)N末端アミノ酸配列:A-P-T-P-E-P-L-S-N-Y-L-D-A-Q-Y-Y-G-V-I-S-I-G-T-P-A-Q-N-F-K-V-V-F-Dで示され、各種カテプシンDと高い相同性を有する。例えば、ミバエ(Drosophila melanogaster)のカテプシンDとは84%、ヒトのカテプシンDとは63%の相同性がある。
IPC (3件):
C12N 9/64 ZNA ,  C12N 9/64 ,  C12R 1:91
FI (3件):
C12N 9/64 ZNA ,  C12N 9/64 ,  C12R 1:91
Fターム (6件):
4B050CC01 ,  4B050DD11 ,  4B050FF04E ,  4B050FF05E ,  4B050LL01 ,  4B050LL02
引用文献:
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