特許
J-GLOBAL ID:200903097717547186

高炉の操業方法

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 河野 登夫
公報種別:公開公報
出願番号(国際出願番号):特願平7-106498
公開番号(公開出願番号):特開平8-295910
出願日: 1995年04月28日
公開日(公表日): 1996年11月12日
要約:
【要約】【目的】 高炉の周方向を含む3次元方向の炉内状態をモデル化した数式モデルを導入して高炉の動作をシミュレートし、的確な操業条件を決定する。【構成】 炉内状態の3次元非定常数式モデルに、プロセス定数と、装入物分布モデルで算出される鉄鉱石・コークスのそれぞれの粒子径及び堆積層厚さと、送風条件とを与えて高炉の動作をシミュレートして銑鉄生産速度・炉頂のガス組成分布・炉頂温度分布・圧力分布・溶銑温度・溶銑中Si濃度を推定し、これらの推定値が実炉での計測値と一致するように鉄鉱石の還元反応速度定数・炉芯の空隙率・固気間熱伝達係数・気液接触面積・鉄鉱石/コークスの堆積層厚さを修正した後、溶銑温度・溶銑中Si・圧力分布・燃料比の時間的変化が目標値となる装入物分布と送風条件とを推定し、これらの条件を実炉の操業条件とする。
請求項(抜粋):
その壁面の周方向に複数個設けられている羽口からそれぞれ炉内に吹き込まれた熱風が羽口から炉芯にかけて堆積しているコークスを通過して炉頂に上昇し、炉頂から鉄鉱石と交互に装入されているコークスをガス化して鉄鉱石を半還元するとともに、半還元された鉄鉱石を前記熱風が溶融して完全還元し、完全還元された溶銑が炉芯のコークス層を通って滴下し、炉床に湯溜りを形成すべくなしてある高炉の、時間経過に伴って変化する非定常状態を気相・液相・固相それぞれの物質収支、運動量収支、及びエネルギー収支に関連付けて表した状態モデルを用いて推測して非定常状態における実炉の操業条件を決定する高炉の操業方法において、炉頂における鉄鉱石及びコークスの分布状態を表した装入物分布モデルにより鉄鉱石及びコークスの炉頂における分布状態を算出し、炉内の高さ方向、径方向、及び周方向における炉内の気相・液相・固相それぞれの非定常状態を表した3次元状態モデルに、時間経過に伴ってその値が変化し得るプロセス定数と、前記装入物分布モデルにより算出された前記分布状態と、羽口への送風条件とを与えて高炉の操業をシミュレートし、高炉の操業結果の良否に影響を及ぼす要因の非定常状態を推定し、該要因の非定常状態を実炉にて測定し、推定値と実測値とが一致するように、3次元状態モデルの前記プロセス定数と、前記装入物分布モデルにより算出された前記分布状態とを修正した後、前記要因の非定常状態が、目的の操業結果が得られる非定常状態となるように、修正後の3次元状態モデルによる高炉の操業シミュレーションを基にして装入物分布と羽口への送風条件とを推定し、推定した装入物分布及び羽口への送風条件を実炉の操業条件とすることを特徴とする高炉の操業方法。

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