特許
J-GLOBAL ID:200903098604087991

起振力の制御方法、および起振力の制御機構

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 秋本 正実
公報種別:公開公報
出願番号(国際出願番号):特願平8-187485
公開番号(公開出願番号):特開平10-028933
出願日: 1996年07月17日
公開日(公表日): 1998年02月03日
要約:
【要約】【課題】 共通の回転軸42によって固定偏心重錘49と可動偏心重錘とを支承して回転させて起振力を発生させ、かつ、上記固定偏心重錘と可動偏心重錘との位相差を調節して双方の偏心重錘の総合偏心モーメントを変化させて起振力を制御する技術を改良して、上記双方の偏心重錘の回転位相を検出する必要無く総合偏心モーメント最大の状態と偏心モーメント最小の状態とを択一的に変化させて起振力を制御できるようにする。【解決手段】 可動偏心重錘51と固定偏心重錘49とをそれぞれモータによって回転駆動する。加速,減速途中で共振を生じる虞れの有るときは上記モータの回転出力を調節して(B)図のように総合偏心モーメント最小ならしめる。定常運転中はモータの回転出力を調節して(C)図のように総合偏心モーメント最大ならしめる。
請求項(抜粋):
1本の軸によって固定偏心重錘と可動偏心重錘とを支持し、上記双方の偏心重錘の位相差を変化させることにより双方の偏心重錘の総合偏心モーメントを変化させる方式の起振力制御方法において、軸に対して固定偏心重錘と可動偏心重錘とが対称に位置して総合偏心モーメントがほぼゼロになった状態を釣合状態と名付けるとともに、上記釣合状態に比して双方の偏心重錘の位相差が最大になった状態を寄進状態と名付けて、固定偏心重錘と可動偏心重錘との少なくとも何れか一方を、「回転速度および発生トルクを相互に独立に制御することができ、かつ相互に独立に制御することができるモータ」によって駆動し、a.回転を減速させて停止する直前、固定偏心重錘よりも可動偏心重錘を強く制動して「慣性回転する固定偏心重錘が、急減速する可動偏心重錘を回転方向に押動する姿勢」で停止させておき、b.運転開始に際して加速するときは、固定偏心重錘よりも可動偏心重錘を先行せしめて始動し、もしくは、固定偏心重錘よりも可動偏心重錘に大きい回転トルクを与えて高い回転加速度を与えることにより、停止していた状態に比して可動偏心重錘の位相を固定偏心重錘の位相よりも進ませ、c.固定偏心重錘と可動偏心重錘との位相関係が釣合状態になった時、双方の偏心重錘に与える回転トルクをほぼ等しからしめて、釣合状態を保ちつつ双方の偏心重錘を加速させ、b.双方の偏心重錘の回転速度が地盤の固有振動数および/またはクレーンブームの固有振動数を越えて増速した後、可動偏心重錘に与える回転トルクよりも大きい回転トルクを固定偏心重錘に与えて、固定偏心重錘が可動偏心重錘に比して180°以上進相した形で起振状態ならしめ、この起振状態を保った侭で定常運転を行ない、e.運転を停止するために減速する際、可動偏心重錘よりも固定偏心重錘を強く制動して双方の偏心重錘の位相関係を釣合状態ならしめ、双方の偏心重錘の回転速度がクレーンブームの固有振動数および/または地盤の固有振動数を通過するまでの間、上記の釣合状態を保ちつつ減速せしめることを特徴とする、起振力の制御方法。

前のページに戻る