特許
J-GLOBAL ID:200903099235243255

寿司、炊飯米若しくは炊飯米を主成分とする加工食品の冷凍方法

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 高橋 昌久
公報種別:公表公報
出願番号(国際出願番号):特願平7-513122
公開番号(公開出願番号):特表平9-500542
出願日: 1994年11月01日
公開日(公表日): 1997年01月21日
要約:
【要約】寿司、炊飯米若しくは炊飯米を主成分とする加工食品の冷凍方法において、自然解凍若しくは電子レンジを用いて解凍した場合のいずれでも冷凍前とほぼ同等の品質を得る事の出来る冷凍方法を提供する事にある。本発明は、20°C前後の常温の握り寿司を冷凍する場合において、-10°Cの予冷温度より-30°C迄の、第1降温工程の温度勾配を略1〜2°C/分前後で略20分、-30〜40°C以下までの第2降温工程の温度勾配を1°C以下好ましくは略0.5°C/分前後に夫々設定すると共に、前記寿司中の米飯部を0°C〜-10°C、より具体的には-3〜-6°Cまでに位置する最大氷晶生成帯の通過(維持)時間を15〜25分、好ましくは15〜20分の間に設定する。又前記炊飯米等の炊飯米を主成分とする加工食品においては、直接若しくはラップ包装した状態で容器上に配設したものを庫内に装入し、冷凍庫の庫内温度を、冷凍庫の庫内温度を先ず略0°C〜-10°C、好ましくは略-5°C前後に予冷した状態で冷凍を開始し、略1〜2°C/分の温度勾配で略10分〜20分間降温させ、略-15°Cまで降温する第1の降温工程と、略-10°Cないし-20°Cの範囲の温度を維持する温度維持工程と、前記温度維持工程より-30〜-45°Cまでほぼ直線状の温度勾配、0.5〜1°C/分の温度勾配で冷凍させる第3の降温工程を含み、前記第2凍結工程の冷凍時間を略15分に設定する。
請求項(抜粋):
1)握り寿司、稲荷寿司若しくは巻寿司を夫々単独で若しくは混載させて適宜容器上に設置した状態で冷凍庫内に配設した後、冷凍開始より寿司のシャリ玉部において初期温度より凍結点(0°C〜-4°C)までの第1凍結工程と、凍結点より-10°Cまでのいわゆる最大氷結晶生成帯を所定時間維持しながら該生成帯域を通過するまでの第2凍結工程と、最大氷結晶生成帯を通過後、-15°C以下、好ましくは-20°C以下、更に好ましくは-30°C以下に冷凍させる第3冷凍工程とに区分し、第1凍結工程の温度勾配を第2凍結工程の温度勾配より大に設定すると共に、第2凍結工程の時間を第1凍結工程時間より長く設定したことを特徴とする寿司冷凍方法。2)第2凍結工程を略15分〜35分の間に設定したことを特徴とする請求項1記載の寿司冷凍方法。3)前記第1凍結工程の温度勾配と前記第3冷凍工程における最大氷結晶生成帯を通過後-20〜-30°Cまでの温度勾配をほぼ一致させるか第3冷凍工程における温度勾配の方を大に設定した事を特徴とする請求項1記載の寿司冷凍方法。4)第1凍結工程の温度勾配を略1〜2.5°C/分前後、好ましくは1〜2°C/分前後に、第2凍結工程の温度勾配を略0.5°C/分以下、好ましくは0.3°C/分以下に、更に第3冷凍工程の温度勾配を略1〜3°C/分前後、好ましくは1.5〜2.5°C/分前後に夫々設定した請求項1記載の寿司冷凍方法。5)-30°Cに至るまでの第3冷凍工程の冷凍時間を略10分以上、好ましくは10〜20分に設定した請求項1記載の寿司冷凍方法。6)巻き寿司、握り寿司、稲荷寿司等を複数の寿司を容器上に並設した状態で、冷凍庫の庫内温度を先ず略0°C〜-15°C、好ましくは略-5°C〜-10°Cに予冷した状態で、寿司の冷凍開始より略5〜25分間の間で、前記予冷温度より略-30°Cまで降温する第1の降温工程と、ついで庫内温度をそれ以下の温度に降温させる第2の降温工程を含み、第1の降温工程の温度勾配を第2の降温工程の温度勾配より大に設定すると共に、前記寿司中の米飯部の0°C〜-10°Cまでに位置する最大氷晶生成帯を通過するまでの時間を15〜35分、好ましくは15〜25分の間に設定したことを特徴とする請求項1記載の寿司冷凍方法。7)前記第2の降温工程の温度勾配は1°C/分未満、好ましくは略0.2〜0.5°C/分に設定した事を特徴とする請求項6記載の寿司冷凍方法。8)握り寿司若しくは巻寿司の場合において、冷凍庫の庫内温度を前記の温度に予冷した後、寿司を容器上に並設した状態で該容器を庫内に配置して冷凍を開始し、略15〜25分間の間で、予冷温度より略-30°Cまで庫内温度を降温させる第1の降温工程と、ついでそれ以下の温度に冷凍させる第2の降温工程を含み、第1の降温工程の温度勾配を第2の降温工程の温度勾配より大に設定すると共に、前記寿司中の米飯部を0°C〜-10°C、より具体的には-3〜-6°Cまでに位置する最大氷晶生成帯の通過(維持)時聞を15〜25分、好ましくは15〜20分の間に設定した事を特徴とする請求項6記載の寿司冷凍方法。9)常温の握り寿司若しくは巻寿司を冷凍する場合において、-10°Cの予冷温度より-30°C迄の、第1降温工程の温度勾配を略1〜2°C/分前後で略20分、-30〜40°C以下までの第2降温工程の温度勾配を1°C以下好ましくは略0.5°C/分前後に夫々設定した事を特徴とする請求項6記載の寿司冷凍方法。10)握り寿司のシャリ玉若しくは巻ずしの凍結曲線を、第1の凍結工程の温度勾配が略2°C/分、第2の凍結工程の温度勾配が略0.5°C/分〜0.3°C/分以下、-30°Cまでの第3の冷凍工程の温度勾配が略2°C以下に設定した請求項6記載の寿司冷凍方法。11)稲荷寿司の場合に、冷凍庫の庫内温度を前記の温度に予冷した後、寿司を容器上に並設した状態で該容器を庫内に配置して冷凍を開始し、略5〜15分間の間で約2°C/分の温度勾配で、予冷温度より略-30°Cまで冷凍する第1の降温工程と、-45°Cまで-0.2〜-0.5°C/分の温度勾配で、降温させる第2の降温工程を具えた請求項1記載の寿司冷凍方法。12)稲荷寿司の凍結曲線を、第1の凍結工程では、温度勾配が略1.2〜1.5°C/分で10〜20分、最大氷結晶生成帯を通過するまでの第2凍結工程は、温度勾配が略0.3°C/分以下で約20〜35分、-30°Cまでの第3の冷凍工程の温度勾配が略2°C/分前後に設定した請求項1記載の寿司冷凍方法。13)炊飯米若しくは炊飯米を主成分とする加工食品の冷凍方法において、 前記炊飯米等を適宜直接若しくは間接的に冷凍庫内に配設した後、冷凍開始より炊飯米の初期温度より凍結点(0°C〜-4°C)までの第1凍結工程と、凍結点(0°C〜-4°C)より-4°C〜-10°Cまでのいわゆる最大氷結晶生成帯を維持する第2凍結工程と、最大氷結晶生成帯を通過後、-20°C、好ましくは-30°C以下に冷凍させる第3冷凍工程とに区分し、第1凍結工程の温度勾配を第2凍結工程の温度勾配より大に設定すると共に、前記炊飯米部の0°C〜-10°Cまでに位置する最大氷晶生成帯の通過時間を15〜35分、好ましくは15〜30分更に好ましくは20〜30分の間に設定したことを特徴とする請求項1記載の炊飯米等の冷凍方法。14)常温より炊飯米若しくは炊飯米を主成分とする加工食品を冷凍する方法において、第1凍結工程の温度勾配を1.5〜2.5°C/分、好ましくは2°C/で15〜25分、好ましくは略20分前後冷却した後、第2凍結工程の温度勾配を略0.5°C/分以下、好ましくは0.3°C/分以下で、23〜37分前後、好ましくは30±3°C前後最大氷結晶生成帯の温度域を維持し、更に-20〜-30°Cに至る第3冷凍工程の温度勾配を略1〜2.5°C/分前後、好ましくは1.5〜2°C/分に夫々設定した特徴とする請求項13記載の炊飯米等の冷凍方法。15)第3冷凍工程における最大氷結晶生成帯を通過後-30°Cまでの冷凍時間を略10分以上、好ましくは10〜20分に設定した特徴とする請求項13記載の炊飯米等の冷凍方法。16)炊飯米等を適宜直接若しくはラップ包装した状態で容器上に配設したものを庫内に装入し、冷凍庫の庫内温度を、冷凍庫の庫内温度を先ず略0°C〜-10°C、好ましくは略-5°C前後に予冷した状態で冷凍を開始し、略1〜3°C/分、好ましくは1〜2°C/分の温度勾配で略10分〜20分間降温させ、略-10°Cないし-20°Cまで、好ましくは略-15°Cまで降温する第1の降温工程と、略-10°Cないし-20°Cの範囲の温度を維持する温度維持工程と、前記温度維持工程より-30〜-45°Cまでほぼ直線状の温度勾配、0.5〜1.5°C/分、好ましくは0.5〜1°C/分の温度勾配で冷凍させる第3の降温工程を含み、前記第2凍結工程の冷凍時間を10〜23分、好ましくは10〜20分、更に好ましくは15分に設定した特徴とする炊飯米等の冷凍方法。17)コンベア上に沿って炊飯米若しくは炊飯米を主成分とする加工食品を載設した容器を移動させながら炊飯米等の連続フリーザを行う加工食品の冷凍方法において、 冷凍庫の庫内温度を略-10°Cに予冷しておき、略-10°Cから-40°Cまで0.5°C/分の温度勾配でほぼ直線状に降温させる庫内温度降温工程を設定した特徴とする炊飯米等の冷凍方法。18)コンベア上に沿って炊飯米若しくは炊飯米を主成分とする加工食品を載設した容器を移動させながら炊飯米等の連続フリーザを行う加工食品の冷凍方法において、温度勾配約1〜2°Cで炊飯米の温度が常温から-0〜-3°C付近の最大氷結晶生成帯に達した後、次に0.3°C以下好ましくは0.2°C/分前後の僅かな温度勾配で最大氷結晶生成帯を通過させ、次に略0.5〜1.0°C/分、好ましくは0.7°C/分の温度勾配で-20〜30°C前後に低下する凍結曲線を形成した事を特徴とする炊飯米等の冷凍方法。
IPC (2件):
A23L 1/10 ,  A23L 3/36
FI (2件):
A23L 1/10 F ,  A23L 3/36 A
引用特許:
審査官引用 (2件)
  • 特開昭57-033584
  • 特開昭57-005659

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