研課題
J-GLOBAL ID:200904003490675700  研究課題コード:0150001546 更新日:2000年12月21日

細胞接着と癌の発生・浸潤・転移および腫瘍血管新生 扁平上皮癌細胞におけるセレクチンとインテグリンを介した細胞接着に関与するサイトカインの検討

実施期間:1998 - 1999
実施機関 (1件):
実施研究者(所属機関) (8件):
研究概要:
癌の血行性転移においては,血中癌細胞が末梢の血管内皮に接着する。この細胞接着の第一段階においては,悪性細胞表面の糖鎖と血管内皮細胞のセレクチンとの特異的結合が重要な役割を演じ,第二段階にはインテグリンを介する接着が働く。この第一段階から第二段階への移行は,血管内皮に存在するサイトカイン・ケモカインのはたらきによって媒介されると考えられている。これまでの研究は主に腺癌についての検討が多く,扁平上皮癌についてはまだ不明な点が多い。そこで本年度は,培養扁平上皮癌細胞の血管内皮細胞の接着におけるサイトカインの関与につき検討した。培養ヒト扁平上皮癌細胞株について,サイトカインHB-EGF,ケモカインMCP-1,IL-8によるインテグリンと糖鎖の発現の変化を検索した。また,サイトカインやケモカインを癌細胞自身が産生するオートクリンの機序が存在する可能性を考え,通常の培養条件下で各種のインテグリンを高発現する細胞株について,genistein,百日咳毒素,wortmannin添加の効果を観察した。その結果,(1)各種のヒト扁平上皮癌細胞株に高頻度にβ1インテグリンの発現を認め,α鎖はα2,3,6の発現が観察された。(2)サイトカインHB-EGF刺激によって,α2,3,6およびβ1インテグリンの発現亢進が観察された。HB-EGFのインテグリン発現亢進作用は,添加後7〜18時間後がピークであった。(3)ケモカインMCP-1,IL-8によっても,細胞によりインテグリンの発現が亢進した。特に,α3,6およびβ1インテグリンの亢進が認められた。(4)通常の培養条件下で各種のインテグリンを高発現するHO-1-N-1細胞では,百日咳毒素およびwortmanninでは変化が見られなかったが,genisteinによってα3インテグリンの発現低下が認められた。この時セレクチンの糖鎖リガンドの代謝産物の発現は増大した。
キーワード (18件):
培養扁平上皮癌細胞 ,  血管内皮細胞 ,  サイトカイン ,  関与 ,  培養ヒト扁平上皮癌細胞株 ,  インテグリン ,  糖鎖 ,  インテグリン ,  genistein ,  百日咳毒素 ,  wortmannin ,  β1インテグリン ,  α2,3,6 ,  ケモカイン ,  培養条件下 ,  HO-1-N-1細胞 ,  セレクチン ,  糖鎖リガンド
研究制度: 経常研究

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