研課題
J-GLOBAL ID:200904013412440750  研究課題コード:9800038139 更新日:2003年12月15日

高齢者適応・自立支援方策のあり方

How to support adaptation and independence of old people
実施期間:1994 - 1995
実施機関 (1件):
実施研究者(所属機関) (2件):
研究概要:
到来する“超高齢社会”では,自立した高齢者の社会参加によって「高齢者が高齢者を支える」ことへの社会的な要請が強るものと予想されるが,高齢者による社会参加を実り多いものにするためには,職業生活後期から暮らしと意識の両面における着実な準備が望まれよう。本研究は,地域社会との結びつきが相対的に強い中小企業に着目し,引退後の生活を意識し始める中高年従業員に焦点を絞って,その社会参加を中心とした自立支援のあり方にアプローチしたものである。研究遂行の手法としては,7名で構成する研究委員会を設置し,研究計画・内容の検討から調査結果の吟味・とりまとめに至るまで,必要に応じて討議を重ねつつ,企業調査(中小企業における中高年従業員の社会参加支援策に関する調査)と個人調査(中小企業従業員の生活設計と社会参加イメージに関する個人調査)を実施することにした。いずれも郵送によるアンケート調査で,東京23区と埼玉・栃木・群馬3県に本社をおく従業員規模30人~299人の中小企業とそこで働く45歳以上の常雇従業員,各5,000件余を対象とし,前者は778件 (15.6%), 後者は1,105件 (22.0%) の回収を得た。調査結果が示唆する要点を列挙すれば,年金受給年齢到達後も男子で min.65~66歳,女子でも62~63歳を超える就労継続への強い意欲を持っているが,しかし,それは「経済的理由」からというより「非経済的動機」によるもので,中高年従業員を対象にした企業の活用対策とは必ずしもマッチしない。また,中高年従業員の相当数が“社会参加”を意識した活動に関わる一方,そうした従業員が「個人で行う仕事以外の社会参加活動」を支援している企業も少なくないが,内容的に従業員の関心とは微妙なずれを感じさせる。しかし,「従業員からの要望・提案」を契機に支援するようになった企業を中心に,従業員が「企業と離れた趣味の活動など」に対する評価は極めて肯定的で,「中高年従業員の活性化につながる」とか「会社と地域の結びつきが強まる」といった企業が多かったのに対して,「仕事や職場の能率低下」とか「会社と関係なく取り組む」べきだという反応は極く少数であった。そして,引退後に向けて「何らかの準備」の必要性を認めながら,しかし「まだ何もしていない」大方の中高年従業員が,社会参加活動に関しても「何か1つ位は参加したい」意向を表明するという優れて今日的な状況を背景に,「生きがいや社会参加など」を含む“退職準備支援”にも取り組んでいる。が,その内容は必ずしも中高年従業員のニーズを満足させる体系だったものではないようであり,中小企業の現状を踏まえた系統的な対応,それも地域社会に密着した,社会参加に連動するような退職準備支援方策が求められているかに見える。ちなみに,東京都内に勤務・通勤する男子中高年従業員を中心に,地域社会への帰属・定着意識は極めて希薄化しているとみとめられた。
キーワード (7件):
中高年労働者 ,  転職 ,  雇用 ,  就職 ,  適応訓練 ,  コミュニティ ,  高齢化社会
研究制度: 経常研究
研究予算: 1996年度: 500(千円)

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