研課題
J-GLOBAL ID:200904028717094388  研究課題コード:2426 更新日:2013年10月07日

生物ナノマシーン回転運動の一般化作動機構の解明

実施期間:2002 - 2008
実施機関 (1件):
実施研究者(所属機関) (1件):
研究概要:
べん毛モーターのエネルギー変換の仕組みを理解するため、べん毛モーターの回転子と固定子の関係を明らかにしなければならない。回転子と固定子のタンパク質の同定にはまだ異論のあるものの、構成タンパク質はFliG,M,NおよびMotA,Bの5種類である。これらのタンパク質に蛍光タンパク質を付加して、べん毛モーターの回転を直接観察することを試みた。海洋性ビブリオ菌(Vibrio)の極に生えているべん毛モーター(極べん毛モーター)は、Na+の流入によって回転する分子機械である。大腸菌などはH+を共役イオンとするH+駆動型べん毛を持っている。本間グループでは、共役イオンの量的制御が容易なNa+駆動型べん毛の解析を進めている。細菌のべん毛モーターはステーターとローターで構成され、エネルギー変換ユニットとして機能を果たすステーターは、ローターと相互作用することで回転力を生み出すと考えられている。極べん毛が生えているにも関わらず回転できない変異株、polar flagellar motile(pom)変異株の解析から、PomA、PomB、MotX、MotYの4つの膜蛋白質がべん毛モーターの回転力発生に関わっているとステーター蛋白質(モーター蛋白質とも呼ばれる)として同定されている。PomA は約23 kDaで、4つの膜貫通領域(TM1 ? 4)をもっており、PomB と複合体となってNa+チャネルを形成するエネルギー発生装置であると考えられている。また、約37 kDaのPomB は、N末端を細胞質にC末端をペリプラズム側にもつII型の内在性膜タンパク質で、そのTMにはNa+結合部位と推測されているAsp残基を持つ。PomBはC末端側にペプチドグリカンとの結合が予想される領域を持ち、PomA/PomBを細胞壁に固定する役割を果たす。一方、回転子蛋白質FliGはリング状にアセンブルし、PomA/PomB複合体と直接相互作用する回転子蛋白質であると考えられている。推定アミノ酸配列より、PomAには2番目の膜貫通領域(TM2)とTM3の間に95アミノ酸残基の細胞質領域(cytoplasmic region1: CR1)と、TM4からC末端までに53アミノ酸残基の細胞質領域(CR2)がある。トルク発生において、MotA(PomAのホモログ)のCR1に存在するArg90とGlu98がロータータンパク質FliGと静電的相互作用をすることが重要であると、提唱されている。一方、CR2の機能についてはまだ解明されていないが、MotAとPomAにおいて機能を失う変異がこの領域に見い出されている。そこで、PomA CR1ならびにPomA CR2の機能と性質を明らかにすることを目的に、融合蛋白質を作成し解析した。さらに、モーター蛋白質が機能ユニットに形成する過程を明らかするために、超分子膜蛋白質複合体であるPomA/PomB複合体の膜挿入部分のトポロジー情報を詳細に調べた。1Cys残基を導入したPomAとPomBとの組み合わ変異体の機能解析とジスルフィド結合形成による膜貫通領域間相互作用、2タンデム型PomAを用いた四量体形成の解析とそのPomBとの相互作用、についての解析をおこなった。膜貫通領域の相互作用は、イオン流入とPomA-PomB間の相互作用がエネルギー変換において極めて中心的な役割を演じていると推測されている。
研究制度: ナノテクノロジー分野別バーチャルラボ
研究所管省庁:
文部科学省
研究所管機関:
独立行政法人科学技術振興機構
研究予算: 0(千円)
報告書等 (2件):
上位研究課題 (1件):

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