研課題
J-GLOBAL ID:200904029051569528  研究課題コード:9910002205 更新日:2003年12月15日

精神神経疾患の臨床病理学的検討

Clinicopathological study of neuropsychiatric disorder
実施期間:1999 - 2001
実施機関 (1件):
実施研究者(所属機関) (1件):
研究概要:
嗜銀性顆粒痴呆(argyrophilic grain dementia;AGD)は老年期の新しい痴呆概念であるが、その病理 所見と病理に対する臨床はよく分かっていないのでAGDに相当する3症例の臨床病理と過去の報告を検討した。 AGDでは大脳辺緑系のニューロピンに嗜銀性、タウ陽性の嗜銀性顆粒状構造物(grain)が分布し、とくに海馬 支脚や嗅内野〜経嗅内野、次いで海馬CAIや扁桃核に多発する。同領域の錐体神経細胞の多くがびまん性にタウ陽性 のpretangle状態を示すのに対して、神経原線維変化は少数認められるのみである。Grainが高度に分布する領域 では組織は粗鬆化しており、また軽度〜中等度の神経細胞脱落とグリオーシスからなる変性がある。Grainの分布 する領域の白質にはオリゴデンドログリア由来のcoiled body が多数認められ、扁桃核を中心にballooned neuron が散在する。Grain自体はAlzheimer-type dementia,Pick's disease 、進行性核上性麻痺、資質基底核変性症 などの細胞骨格異常を伴う症例にも出現することがあり、これらの疾患の病理所見の1構成要素であるが、少数 ながら上述したような大脳辺緑系に高度のgrainの出現が主要病理所見である症例(純粋例)が存在する。臨床 的には、痴呆は軽く、記憶、見当識障害と拒否的傾向、易怒・攻撃性の亢進、対人接触の悪さなどの人格変化 が中心であり、クリューバー・ビューシー症候群は伴っていなかった。
研究制度: 経常研究

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