研課題
J-GLOBAL ID:200904037290152160  研究課題コード:0150001115 更新日:2006年03月13日

生体における記憶・学習機構の解明

Neuronal mechanisms for learning and memory
実施期間:1998 - 2000
実施機関 (1件):
実施研究者(所属機関) (10件):
研究概要:
動物,特に高等動物では,自らを含む環境の変化に直面すると,それ以降の行動が以前と異なった,しかもその環境の変化に即したものに変わる。この過程が学習であり,この時の経験を保持する過程が記憶である。脳の最大の特徴は自律的に学習し,経験を記憶することであり,永年にわたって蓄積されてきた多様な記憶のなかから,その場その場で必要な情報を,瞬時にして選択し,抽出するといった脳の機能は現状の情報処理技術に最も欠けている部分である。情報科学研究に新しい展望を開き,新しい情報処理システムを開発するという現在のニーズに応えるために,脳の学習メカニズムを解明することが,大きな指針を与えると考えられている。従来から学習機構研究は多くの場所で行われているが,それらのほとんどは次の視点が欠けている。一つは有益で意味のある学習は生きている生体で自然な刺激で行われるという視点,もう一つは学習はシナプス集団の連携でシステムとして行われているという視点,さらに生物の学習機構を情報科学の立場から把握し記載するという視点である。これらの視点を考慮しようとすると,自然な刺激を用いた様々なレベルの学習課題(反射のような比較的容易な学習から,オペラント学習まで)を用意する必要がある。また,動物の行動実験から,スライス標本での実験まで様々なレベルで,微小電極法,光計測,組織化学などの様々な手法を用いた実験と,その結果を包括的にグローバルな視点から説明するモデルの構築が重要な課題となる。さらに,ヒトの脳における学習形成を,fMRIなど非侵襲的計測で脳全体として捉え,生理実験や学習課題の開発にフィードバックすることにより,より広い視野で学習のメカニズムを考えていく必要があると考えられる。本研究は,このような視点にたち,新しい情報科学研究を進めていくため,脳の学習機構を現象面からだけの記述でなく,その本質的な法則の解明をめざすものである。類似の問題意識,指向をもったラボとの研究協力のもとで,本特別研究を遂行する計画である。
キーワード (5件):
,  情報処理 ,  ニューロン ,  学習 ,  記憶
研究制度: 経常研究
研究所管省庁:
経済産業省
研究所管機関:
国立研究開発法人産業技術総合研究所
研究予算: 2000年度: 70,000(千円)

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