研課題
J-GLOBAL ID:200904054518479662  研究課題コード:0350012006 更新日:2007年05月09日

X線による銀河系中心の研究

Study on the galactic nucleus using X-ray
実施期間:2001 - 2001
研究分野 (1件): その他
研究概要:
我々の銀河系の中心には,太陽の300万倍もの質量を持つ巨大ブラックホールが潜んでいると考えられている。チャンドラ衛星搭載のX線CCDカメラで銀河系中心の観測を行なったところ,銀河系中心核に一致する方向に世界で初めてX線天体を検出することができた。この天体は約3時間の間に45倍以上増光するという激しい変動を示しており,ブラックホールの特徴と考えられる。さらに増光の時間変化を詳細に調べたところ,約10分程度の間隔で小刻みに変動を繰り返していることが明らかになった。このような短時間の変動は,天体の大きさが約1.5億キロメートルより小さいことを強く示唆する。これは,太陽から地球までの距離より小さく,太陽の300万倍の質量を持つブラックホールの半径のせいぜい十倍程度しか離れていない所から放射が出ていることを意味し,ブラックホールを探るのに重要な手がかりとなる。このチャンドラによる観測で,我々の銀河系の中心に巨大ブラックホールが存在することがほぼ確実になったが,そのX線強度は活動的なブラックホールに比べて7桁以上も低い。一方,このブラックホールの周囲100光年ほどを見渡すと,活発な星生成活動が見られるものの,若い超新星残骸やパルサーなどは存在しないようである。この一見すると相矛盾するような観測事実は,銀河系中心付近の進化の歴史を反映している可能性があり,この観点に沿った研究を進めている。
研究制度: 経常研究
研究所管省庁:
文部科学省

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