研課題
J-GLOBAL ID:200904087116455479  研究課題コード:0350011226 更新日:2003年12月15日

脳卒中の診断と治療 2.塞栓性機序によるラクナ梗塞の病態

Diagnosis and treatment of stroke and neurological disorders: 2. Lacunar infarction due to embolic mechanisms
実施期間:2001 - 2001
実施機関 (1件):
実施研究者(所属機関) (1件):
研究概要:
ラクナ梗塞の殆んどは,深部穿通枝の閉塞により発症する小血管病変(small artery disease)と考えられ,塞栓性機序によるものは全体の10%程度とされているが,塞栓源については必ずしも詳細な検索は行われていない。そこで,ラクナ梗塞の塞栓性機序に注目して,脳梗塞急性期にMR拡散強調画像にて穿通枝領域に直径1.5cm以下のラクナ梗塞を呈した連続例60例(平均年齢67.8歳)を対象に,MRA,脳血管造影,ホルター心電図,経食道心エコー(TEE)などによる塞栓源の検索を行なった。その結果,19例(32%)では塞栓源の存在が疑われた。すなわち,5例では心房細動や左房内血栓などの心原性塞栓が疑われ,3例では中大脳動脈や脳底動脈の狭窄など大血管病変(large artery disease)が疑われた。また5例では大動脈の直径5mm以下のプラークや内頸動脈狭窄などの動脈原性塞栓が疑われた。これらの病変(塞栓源)が複数認められた症例が6例あった。臨床症状や危険因子については従来の報告と差を認めなかったが,32%と高率に塞栓源の存在が疑われたのは,MRAやTEEなどの診断技術の進歩によるところが大きく,ラクナ梗塞でも発症機序を詳細に検索し,適切な治療法を選択することの必要性を強調した。

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