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J-GLOBAL ID：201002201153086638   整理番号：10A1375286

非繁殖期および分散中のアジアヒメコウモリVespertilio sinensisのねぐら選択に対するねぐら環境の影響

The effect of roost environment on roost selection by non-reproductive and dispersing Asian parti-coloured bats Vespertilio sinensis

著者 (4件)： FUKUI Dai (Forestry and Forest Products Res. Inst., Hokkaido, JPN) ,  OKAZAKI Katsunori (Kutchan Museum of Natural History, Hokkaido, JPN) ,  MIYAZAKI Mamoru (Centennial Woods Park, Hokkaido, JPN) ,  MAEDA Kishio (Nara Univ. Education, Nara, JPN)
資料名： Mammal Study  (Mammal Study)
巻： 35  号： 2  ページ： 99-109  発行年： 2010年06月 
JST資料番号： X0863A  ISSN： 1343-4152  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 人口構造物におけるアジアヒメコウモリ(Vespertilio sinensis)のねぐら形成はしばしばヒトとの対立を生じる。そこで最適な別のねぐらを見いだすためにわれわれはねぐらの温度,周囲の環境,最も近い育児コロニーとの距離がV. sinensisのねぐら選択に与える影響を野外操作実験により調べ,本種のねぐらの好みを研究した。われわれは白(より涼しい)と黒(より暖かい)バットボックスを日陰と日光のあたる場所に設置した。育児コロニーはバットボックスで形成されなかったが,いくつかの個体(1-5)は授乳期にねぐらとして利用し,多くの個体(≧20)が授乳期後にねぐらとして利用した。授乳期にはコウモリは白と黒のバットボックスを両方とも使用したが,日当りのよい場所に設置したものより日陰に設置したものを好んだ。一方授乳期後にはほとんど全ての個体が黒いボックスより白いボックスを利用した。しかし,若いメスは日光が当たる場所を好んだのに対し,成熟したメスは日陰を好んだ。結論としてV. sinensisはねぐら選択においてシーズン変化を示し,異なる環境の数種類のバットボックスをそれぞれのねぐらとして設置する必要があることを示した。将来的には別の育児ねぐらとして他の型のバットボックスをテストするべきであろう。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： *コウモリ ,  生息場所 ,  育児 ,  哺乳 ,  動物行動 ,  寝ぐら ,  *哺乳類
準シソーラス用語： *Vespertilio sinensis

分類 (1件)： 個生態学  (EE03020H)

引用文献 (69件)：

• ABE, H. A Guide to the Mammals of Japan. 2005
• ALCOCK, J. Animal Behaviour. 2001
• Bat Research Group of Centennial Woods Fan Club. Bats in Mt. Yotei and Niseko range, Hokkaido, Japan, No. 1 : Report on 1997-2000 faunal survey. Bulletin of the Otaru Museum. 2001, 14, 127-132
• BOONMAN, M. Roost selection by noctules (Nyctalus noctula) and Daubenton's bats (Myotis daubentonii). Journal of Zoology. 2000, 251, 385-389
• BRADBURY, J. W. The use of vision by the little brown bat, Myotis lucifugus, under controlled conditions. Animal Behaviour. 1969, 17, 480-485

タイトルに関連する用語 (3件)： 非繁殖期 ,  ねぐら ,  環境