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J-GLOBAL ID:201002203670136770   整理番号:10A0559791

廃熱回収技術の動向 1)化学反応による廃熱のエクセルギー増進

著者 (1件):
資料名:
巻: 19  号:ページ: 17-21  発行年: 2010年06月10日 
JST資料番号: L1693A  ISSN: 0918-7510  CODEN: KUENE9  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 解説  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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新燃料として注目されているジメチルエーテル(DME)から水素を生成する水蒸気改質反応は吸熱反応で,300°Cの廃熱があれば,ほぼ100%の転化率が得られる。また温度が下がっても,水素という化学エネルギーの形態であれば,質を保持したままで長時間の量の保存も可能である。元燃料のエクセルギー率は95%であるが,熱機関の上限と考えられている2,000°Cでもエクセルギー率は約70%で,熱機関であれ燃料電池であれ,95%を生かしきる技術は持ち合わせていない。そうであれば,低下する水蒸気改質のプロセスと組み合わせることで廃熱の大幅なエクセルギー増進を図るというオプションも考えていく必要があり,このような化学反応を用いた熱再生システムを「Chemical Recuperation(化学再生)」と称している。化学再生発電システムは,ガスタービン本体の排気ダクトに,蒸発器,改質器,水予熱器などの排熱回収系を直結させた構成である。熱需要に応じて改質に用いる蒸気量が変化するため,蒸気と燃料のモル比あるいは改質ガスと原燃料の比率を変えることで対応する。化学再生運転の最低蒸気量を下回った場合には,触媒保護のために原燃料生焚きとして改質器を通した過熱蒸気のみの噴射モードに移行することで非常に幅広い電気・熱出力のエリアに対応することが可能になる。
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