抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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現在,原料がより豊富で食料と競合しない上,二酸化炭素削減効果も高いとされている,セルロース原料である稲わら等の草本系植物や間伐材などの木質系バイオマスからの有望なエタノール転換技術の開発が望まれている。三井造船は新エネルギー・産業技術総合開発機構との共同事業「木質系バイオマスを主原料とするエタノール製造技術実証試験事業」の一環として,平成16年度に,2t/d規模の実証設備を建設し,17年度から20年度までの4年間実証試験を実施した。本実証設備は,バイオマス供給,希酸糖化,中和,酵素糖化,発酵,酵母培養,蒸留脱水,廃水処理及び各種ユーティリティー供給設備から構成される。木質系原料に対して酵素を利用した糖化法を適用することにより,エタノールを生成するプロセスを実証試験に基づき確立した。エタノール収率の面では,理論値の43%にとどまっているものの,これは実証の目的である安価な製造コストを目指した結果,現状で比較的高価な酵素の添加量を低く抑えたためである。今後,価格に応じて酵素の添加量を増やすことでエタノール収率も向上し,エネルギー回収の面からも,より効率的な転換技術となる。