文献

J-GLOBAL ID：201002208685023523   整理番号：10A0825275

南関東に分布する2.5Maの広域テフラ:丹沢-ざくろ石軽石層

The Tanzawa-garnet pumice: widely distributed 2.5Ma tephra in the southern Kanto area, Japan

著者 (3件)： 田村糸子 (首都大学東京) ,  高木秀雄 (早稲田大 教育・総合科学学術院) ,  山崎晴雄 (首都大学東京)
資料名： 地質学雑誌  (Journal of the Geological Society of Japan)
巻： 116  号： 7  ページ： 360-373  発行年： 2010年07月15日 
JST資料番号： F0528A  ISSN： 0016-7630  CODEN： CHTZA5  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 南関東の千葉県銚子地域から東京都江東区,神奈川県鎌倉市,愛川町にかけて分布する上総層群相当層に見出された,ざくろ石を多量に含むという特徴を持つテフラ層について,記載岩石学的特徴,ざくろ石の化学組成,テフラ層の層序学的位置づけなどを検討し,これらのテフラ層が明確に対比されることを示した。そして,ざくろ石の粒径の傾向などから,その給源火山が丹沢に求められることを明らかにした。このざくろ石テフラ層を丹沢-ざくろ石軽石層(Tn-GP)と呼ぶ。Tn-GPの堆積年代は,各地における生化石層序,テフラ層序,古地磁気層序などから,およそ2.5Maと推定される。ざくろ石を多量に含む極めて特徴的なTn-GPは,今後,南関東の各地の更新統で見出される可能性が高く,新しい層序区分におけるP/P境界付近,あるいは黒滝不整合の時代の指標テフラとして貴重な時間面を提供し,関東平野の都市基盤解明に寄与すると期待される。(著者抄録)

シソーラス用語： *ざくろ石 ,  *火山砕屑物 ,  関東地方 ,  *軽石 ,  *広域テフラ
準シソーラス用語： *ざくろ石軽石層 ,  南関東

分類 (1件)： 火山地質学一般  (DE07070L)

引用文献 (54件)：

• 有馬 眞・末包鉄郎・門田真人・加藤英樹・山下浩之(Arima, M., Suekane, T., Kadota, M., Kato, H. and Yamashita, H.), 1990, 丹沢山地で発見されたざくろ石を含む流紋岩.神奈川地学(Geol. of Kanagawa Pref.), no. 70, 71, 1-6.
• Blow, W. A., 1969, Late Middle Eocene to Recent planktonic foraminiferal biostratigraphy. In Bronnimann, P. and Rentz, H. R., eds., Intern. Conf. Planktonic Microfossils, Geneva, 1967, Proc. 1st, 1, 199-422.
• Cande, S. C. and Kent, D. V., 1995, Revised calibration of the geomagnetic polarity timescale for the late Cretaceous and Cenozoic. Jour. Geophys. Res., 100, 6093-6095.
• Deer, W. A., Howie, R. A. and Zussman, J., 1992, An Introduction to the Rock Forming Minerals, 2nd ed. Longman Group Ltd., London, 696p.
• 江藤哲人・尾田太良・長谷川四郎・本田信幸・船山政昭(Eto, T., Oda, F., Hasegawa, S., Honda, N. and Funayama, M.), 1987, 三浦半島中・北部の新生界の微化石層序年代と古環境.横浜国立大学紀要(Bull. Yokohama Natn. Univ.), 第2類.34, 41-57.

タイトルに関連する用語 (5件)： 分布 ,  広域テフラ ,  丹沢 ,  ざくろ石 ,  軽石