抄録/ポイント：
抄録/ポイント
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本報告では,ペットボトルロケットにおける時間的に変化する流れ場の高速度カメラによる撮影,ボトル内圧力および推力の時間変化を計測し,データの時間-周波数解析をおこなうことにより,その非定常特性を明らかにした。また,ペットボトルロケットが発生する推力の解析モデルを構築し,実験結果と比較することにより,その妥当性を検証した。ペットボトルロケットの推力およびボトル内圧の時間履歴を計測するため本実験で使用した装置は直径48mmの単管パイプで製作されており,地中500mmの深さに土台部分を埋設し,水噴射時の衝撃力による振動を極力抑える構造としたが,ロケット支持装置および力センサーを含めた計測系全体で,数種の固有振動が観測された。推力はペットボトルロケット支持部と架台間に設置された6軸力覚センサーにより検出され,DSPレシーバーボードを介してコンピュータに取り込まれる。ロケット内の圧力はボトル後端から耐圧ホースで圧力センサ一に導かれ,動歪増幅器およびA/D変換器を介してパーソナルコンピュータに取り込まれる。噴射時の流れ場は高速度カメラ(カシオ計算機株式会社EX-F1)により記憶され,流れ場の様子や流動形態の切り替わる時刻などが計測される。また,実験では容量1500mlのペットボトルを使用し,初期ボトル内水量を体積比で0~50%,初期内部圧力を0.1~0.4MPaに実験条件を変化させて,推力および内部圧力の計測をおこなった。結果および考察では,流れ場の時間変化,ボトル内圧力の時間変化について述べ,また推力特性については,推力の時間変化,推力の周波数成分,推力の時間-周波数分析,ウェーブレッド解析によるフィルクリング,に分けて述べた。実験結果を理論的に裏付けるために,解析モデルを構築し,時間とともに変化するベットボトル内部の圧力および推力を推算し,実験値との比較をした。
