抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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発電所の環境影響評価では,事業が生態系に及ぼす影響を予測評価することが求められている。複雑な生態系全体を対象に予測評価することは困難であるため,上位性,典型性,特殊性の視点から地域の生態系を特徴づける種に注目して,その種を通じて生態系への影響を可能な限り定量的に把握することとされている。しかし,生態系の影響予測に関しての具体的な手法は定められていない。本報告では,生態系アセスメントに際して,注目種の選定から,調査計画,影響予測に至るまでの基本的な考え方を整理すると共に,(財)電力中央研究所が実施してきた研究をケーススタディとして具体的に示すことで,生態系アセスメントの円滑な遂行に資することとした。定量的な影響予測をする上で特に重視すべき点は以下に要約される。1)対象地域の生態系の状況を,既存文献調査に加え,可能な限り現地予備調査を行って正しく把握する。2)地域の自然環境を代表し,調査によって影響予測のための情報が十分得られる注目種を選定する。3)可能な限り,現地調査に基づいた客観的な基準による定量的な影響予測手法を計画する。4)影響予測のために必要な調査項目を明確にし,そのデータを得るための最適な調査方法を設定する。