抄録/ポイント：
抄録/ポイント
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連載開始にあたり,オウトウの生産・流通における課題を述べた。オウトウは人気があり,消費量増加が見込める果物である。生産上の課題としては,気象変動の影響を受けやすいため,生産量の安定確保が重要である。凍霜害の防止,結実確保,裂果防止,健全な樹づくりに努める。流通上の課題としては,収穫期の雇用労力の確保,高品質果実の安定供給,品種の多様化,栄養面や機能性など購買意欲を高めるような情報の提供などが必要である。続いて,1~3月にかけての管理ポイントとして,雪害防止,凍霜害対策,摘芽について説明した。積雪地帯では,根雪前に支柱立てなどの対策を行なっておき,大雪の際には雪が新しく軽いうちに払い落として枝折れを防ぐ。雪解けを早めるには融雪促進剤を散布すると効果がある。発芽後は,急速に低温に対する抵抗性が低下するので,防霜対策が重要である。燃焼法や防霜ファンについて説明した。摘芽は,大玉,良品質果生産に効果的であり,時期,方法,留意点を述べた。
