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J-GLOBAL ID:201002216310575556   整理番号:10A0695294

ペルーの中新世層で出土した新種の捕食性マッコウクジラ類化石の巨大な咬合部

The giant bite of a new raptorial sperm whale from the Miocene epoch of Peru
著者 (8件):
資料名:
巻: 466  号: 7302  ページ: 105-108  発行年: 2010年07月01日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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知られる中で最大級の捕食者である現生のマッコウクジラ(Physeter macrocephalus)は,深海で頭足類を捕食している。マッコウクジラは機能する上歯列をもたないため摂食を吸引に依存しているが,対照的に,中新世のこれより小型の複数のマッコウクジラ類(マッコウクジラ上科)は,吸引ではなく,現生のシャチ(Orcinus orca)と類似した捕食を行う動物だったと考えられている。巨大なマッコウクジラ類の歯はさまざまな中新世層発掘場所で発見されているが,それとつながる特徴的な頭部の化石はいまだ発見されていない。今回我々は,ペルーの中新世中期(約1,200万~1,300万年前)の地層から新種の大型マッコウクジラ類Leviathan melvilleiを発見し,歯および下顎骨を伴う頭蓋骨に基づいて記載を行った。長さ3mの頭部,巨大な上下の歯(最大で直径12cm,長さ36cm超),頑丈な顎,および現生マッコウクジラよりかなり大きい側頭窩をもつこのステム系統マッコウクジラ類は,最大級の捕食性肉食動物であり,我々の知るかぎり,四肢動物でこれまで見つかった中で最大の咬合部をもっている。この巨大な捕食性マッコウクジラ類の化石記録への出現は,中新世のヒゲクジラ類の多様化およびサイズ範囲の拡大と時期が一致する。我々は,Leviathanが主として高エネルギー含量の中型ヒゲクジラ類を捕食していたと考える。Leviathanはおそらく,同時期の巨大なサメCarcharocles megalodonと共に食物網の頂点に立つ捕食者として,中新世の海洋群集の構造形成に大きな影響を与えたと考えられる。現生マッコウクジラと同じく額角に広がるLeviathanの頭蓋上の広大なくぼみの発達は,深海への潜水および強制的吸引による採餌とは無関係の,大型化した鯨蝋器官がLeviathanに存在したことを示している可能性がある。Copyright Nature Publishing Group 2010
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新生代 

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