抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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北部北上山地の中生代堆積岩類分布域には,前期白亜紀の深成岩体が多数点在している。それらはNNW-SSE方向に配列する3列の岩体群を構成している。1/5万地質図幅「陸中関」地域内には,西側の列に属する平庭岩体,中央の列に属する天神森岩体・小国岩体・沼袋岩体,東側の列に属する川口岩体が分布する。また,本地域東縁部には太平洋岸に沿って点在する大規模火成岩体の一つである滝の沢岩体の一部が分布する。これらの岩体は列毎に固有の特徴を有する。西列の岩体は斑れい岩から花崗閃緑岩まで岩相変化に富む累帯深成岩体である。斑れい岩は比較的カリ長石に富み,石英閃緑岩から花崗閃緑岩へと至る分化はモンゾニ岩寄りのトレンドを示し,トーナル岩質岩相に乏しい。中央列の岩体は主としてトーナル岩からなり,少量の閃緑岩~斑れい岩を伴う。東列の岩体は斑れい岩・花崗閃緑岩などから成り,苦鉄質岩相に富み高い岩石帯滋率が特徴である。本地域内の貫入岩類としては,その他に,前期白亜紀深成岩類より以前に貫入した斑れい岩類と新第三紀に活動した安山岩質貫入岩類とがそれぞれごく少量であるが存在している。(著者抄録)