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J-GLOBAL ID：201002218774672506   整理番号：10A0120734

小笠原諸島の固有水生生物と陸水環境 伊豆・小笠原島嶼における陸水・沿岸水の栄養塩環境の特徴

Characteristics of nutrient environment of inland and coastal waters in Izu and Ogasawara Islands, Japan

著者 (4件)： 野原精一 (環境研) ,  佐竹潔 (環境研) ,  高瀬智洋 (東京都島しょ農林水産総合セ) ,  黒川信 (首都大学東京)
資料名： 陸水学雑誌  (Japanese Journal of Limnology)
巻： 70  号： 3  ページ： 225-238  発行年： 2009年12月20日 
JST資料番号： G0180A  ISSN： 0021-5104  CODEN： RIZAA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 島嶼における河川水や地下水の物質輸送が,どの程度沿岸域に影響をおよぼすのかを評価することを目的として,東京都小笠原諸島と八丈島および伊豆大島の島嶼で,1997年~1999年及び2005~2008年に陸水及び海水の採水・海藻の調査を行った。小笠原父島や母島の河川水の栄養塩環境は夏期に低く,冬期に高い季節変化が見られた。伊豆の島嶼の地下水の硝酸態窒素は高い濃度にあり,沿岸域の海藻の重要な窒素源となっているが,近年の生活形態や農業による水需要の変化によって,陸からの沿岸域への陸水供給減少に伴う栄養塩供給の減少と考えられた。海藻のδ¹⁵N値から陸水の栄養塩の影響を受け沿岸域の富栄養化が時代とともに進んできたと推定された。その影響は伊豆大島,八丈島,小笠原と本州から離れるにつれて小さくなってきていた。近年の伊豆大島,八丈島の海藻のδ¹⁵N値の低下は,陸からの陸水の栄養塩類供給が減少してきていることを示唆した。(著者抄録)

シソーラス用語： *小笠原諸島 ,  水質調査 ,  栄養塩類 ,  地下水汚濁 ,  硝酸態窒素 ,  海藻 ,  *富栄養化 ,  同位体存在比 ,  窒素15 ,  化学組成 ,  季節的変動

分類 (1件)： 水質汚濁一般  (SB02010U)

引用文献 (58件)：

• 梅澤有. 4. 陸域由来窒素が沿岸海域に与える負荷-大型藻類の窒素安定同位体比から-. 流域環境評価と安定同位体 水循環から生態系まで. 2008, 94-109
• 新井正. 三宅島の陸水について. 陸水学雑誌. 1977, 38, 1-8
• 張勁. 富山湾における浅瀬および深海の海底湧水. 月刊地球. 2001, 23, 852-856
• CORBETT, DR. Patterns of groundwater discharge into Florida Bay. Limnology and Oceanography. 1999, 44, 1045-1055
• FOURQUREAN, JW. Spatial and temporal variation in C:N:P ratios, δ15N, and δ13C of eelgrass Zostera marina as indicators of ecosystem processes, Tomales Bay, California, USA. Marine Ecology Progress Series. 1997, 157, 147-157

タイトルに関連する用語 (8件)： 小笠原諸島 ,  固有 ,  水生生物 ,  陸水 ,  環境 ,  島嶼 ,  沿岸水 ,  栄養塩