抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
インド(15局)と周辺地域(パキスタン3局,バングラデシュ1局)の15測定局における総オゾン濃度(TOC)を調べた。緯度8.48Nから35.83N及び標高6mから2718mの衛星データはFTPサイトから入手した。1997~2008年間のTOCデータはEarth Probe及びAURAにそれぞれ搭載のTOMS及びOMIの測定値である。12年間を1997-2002年と2003-2008年の2フェーズに分けて解析した。TOCの季節平均値をそれぞれのフェーズについて計算し,空間分布と傾向について調べた。全体として,どこでもオゾン濃度の減少傾向が明らかになった。TOCの年平均減少率は全地域について1997~2008年間で-0.363DUであった。TOC分布と緯度に伴う減少は放物線型であり,底は2フェーズについてそれぞれ14.7Nと12.1Nであった。減少は低緯度(-1.87%)で最大,高緯度(-0.25%)で最小であった。TOC分布に弱い振動傾向がみられ,経度に伴う減少が見られた。経度方向の変化における最低値は1997-2002年と2003-2008年でそれぞれ77.4E及び78.2Eで観測された。オゾン分布の最小の中心はしたがってこの12年間で14.7N,77.Eから12.1N,78.2Eにシフトした。そして,一般に78E近くの子午線がこの地域のTOCを対称に分割するように思われる。TOC分布の季節平均における強い振動傾向と測定局の高度に伴うその減少が2フェーズの間に観測される。季節平均TOCと6m~2718mの測定局高度の間の相関係数の反転から,下部対流圏において4個の遷移層が200m,740m,1670m及び2400m付近にあることが示される。海洋境界層を取り巻く複雑な風パターンとともに前駆体汚染物質のエミッションは対流圏オゾンとTOCの空間分布を調節しうる大きな可能性を有するようである。Copyright 2010 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.