抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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競争の激化によって市場の競争原理に変化が生じており,これからは知恵の競争へ突入するといわれている。すなわち,すべての従業員が,環境の変化や課題を感知し,それぞれの立場で考え,軌道修正を加えながら適応していく必要がある。そのためには,ビジネスの統一的な理解が必要で,その仕組みとしてビジネスモデリングに注目が集まっている。システム構築事業でも,顧客のビジネスの理解と課題の共有,解決策の共創で,ビジネスモデリング技術の向上は重要な取組みの一つであり,三菱電機でも日々改善を加えている。本稿では,検証方法の一例として,当社で取り組んでいるREA(Resource Event Agent)モデルを活用したモデルの品質向上の手段と適用事例について述べる。REAモデルは,Pavel Hrubyによる,ビジネスモデリングに特化したモデル記法であり,企業活動領域で使われている意味ごとに構造やルール(構造パターン)を提供している。REAでは,これら構造パターンの制約に従ってモデリングすることによって,大きな抜けや誤り,解釈の相違を防ぐことができるという。当社では,“技術者のレベルによらず,一定の品質を確保すること”を可能とするため,REAモデルの基本的な制約をもとに,ビジネス要求定義時に作成するモデルの検証を試みている。その結果,機能不足や外部とのインタフェースの存在を推定できることなどの有効性を確認した。更なる展望としては,モデル検証方法の汎用(はんよう)化と充実化,事例の蓄積による検証方法の拡充,整合性検証支援環境,知識ベースへの展開などが考えられる。(著者抄録)