抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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高齢林の成長動態を明らかにするため,比叡山延暦寺の90年生ヒノキ林において伐倒調査および樹上計測を行い,成長量に影響を与える樹冠部の枝葉量の垂直分布を非破壊的に推定した。枝葉積算量と梢端からの距離の関係に拡張アロメトリー式を適用し,その係数を胸高直径と樹高から推定する式を得た。樹冠における枝葉量の垂直分布は個体サイズの小さい個体では樹冠上側に偏り,大きな個体では下側に偏って分布していた。調査地全体の枝量および葉量はそれぞれ18.3および9.6t ha
-1であった。枝量は地上高16mで最大値2.2t ha
-1m
-1,葉量は地上高17mで最大値1.2t ha
-1m
-1を示した。先行研究との比較から,ヒノキ林では高齢化に伴い,林分枝量は約72年でピークを迎え,その後緩やかに減少するが,葉量は維持されることが示唆された。一方,枝葉現存量比は林齢とともに増加することが示唆された。(著者抄録)