抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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エネルギー大量消費分野であるセメント工業では,セメント種と使用技術工程に依存して,その生産量トン辺り重油60~130kgないし燃料同量と電気量105kV・hを必要とする。そのエネルギー価格は生産費の40%以上に上り,価格不安定による不確定要素が特徴である。技術革新と工程改良による比エネルギー消費量低減の残余潜在力は2%以下であり,ヨーロッパ委員会主導(1993)の研究でも同水準である。各国の新しい熱エネルギー合成の探索を背景として,エネルギー効率向上の強化,非循環性エネルギーおよび非エネルギー両資源の保存が図られている。セメント窯では多種廃棄物の燃焼が行われ,セメント生産では正確な原料比と一定組成が要求されるため,廃棄物に十分な注意が必要である。新しい共処理技術により,廃棄物からの熱エネルギー合成の高水準効率が達成された。窯内で発生する熱を熱集合体内で利用し,原料(主として石灰岩)のクリンカへの高温鉱物転化が行われる。セメント工業における廃棄物,バイオマスおよび化石燃料の共用におけるヨーロッパ排出物(CO
2)の低減例を示した。セメント窯内で種々の代替燃料を燃焼するヨーロッパ各国エネルギー節約技術の現況およびその技術的,環境的,経済的および社会的問題との関連,将来展望について述べた。