抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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移動ロボットやモバイルセンサネットワークなどの位置情報を利用したアプリケーションでは,最近傍問合せは重要な問合せとして位置づけられている。しかし,制御ノイズや測定誤差などの理由により問合せを行うオブジェクトの位置があいまいな位置情報としてしか得ることができない場合が存在する。そのため,位置のあいまい性を考慮した問合せ処理手法が必要とされている。そこで本論文では,問合せを行うオブジェクトの位置が正規分布の確率密度関数によってあいまいな位置情報として表現されている状況における最近傍問合せの処理手法を提案する。まず通常の最近傍問合せを拡張した確率的最近傍問合せを定義し,この問合せを効率的に処理するための戦略として二つの問合せ戦略を提案する。どちらの戦略も,問合せの対象となるオブジェクトの集合から明らかに問合せを満たさないといえるものを求めることで計算コストの削減を図るが,その方法が異なっている。これら二つの戦略にそれらのハイブリッド方式の戦略を加えた三つの戦略に対して,実験によって性能の比較を行った結果についても報告する。(著者抄録)