抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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画像直線エッジの標準的な抽出手法はハフ変換であるが,精度の原理的限界や計算速度の遅さなど,多くの問題点がある。これらの問題点を解決する為に,点広がり関数(PSF)の情報を用いて正確に直線エッジを抽出できる手法が提案されている。しかし,この方法ではPSFのモデル化にB-spline関数を用いており,画素に含まれる雑音に対して敏感に反応してしまうという問題点があった。そこで本研究では,PSFのモデル化に三角E-spline関数を用いることにより,雑音に対してより頑健な直線エッジ抽出手法を提案する。三角E-spline関数とは,三角多項式を表現でき,かつコンパクトサポートをもつ関数であり,B-splineに類似した形状を表現できる。提案手法は,画素に雑音が含まれない場合には,直線エッジの表現パラメータである振幅,方向角,切片を正確に求めることができる。そして,画素に雑音が含まれている場合には,B-splineを用いた従来手法に比べて,信号対雑音比が10dBであるときに,方向角は1.86dB,切片は9.64dB改善されることを計算機実験により示す。また,Canny法を前処理として用いることにより,局所的な直線エッジを抽出可能であることを示す。(著者抄録)