抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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核酸(NA)過程への応用において,塩濃度C
bの関数としてDNAのCoulomb自由エネルギー(G
c)に対する正確解析式は必須である。高荷電生体高分子過程に対する標準自由エネルギーと転移の中点温度は共に0.01~0.3M間のC
bに線形依存する。0.01~0.1M間のC
bにおいて高分子DNAの二本鎖(ds)DNAの一本鎖(ss)DNA転移の融点は1.5ディケード減あたり15~20°C増加する。DNAの円筒モデルと溶液中イオンに対する非線形Poisson-Boltzman(NLPB)方程式はNAと塩のCoulomb相互作用を記述し,熱力学量に対する解析式を提供できる最も単純アプローチの仲間である。高分子NAのG
cに対する三組の近似を誘導し,0.01~2Mの1:1C
bの実験範囲で数値解と比較した。低~高C
b限界で円筒NLPB方程式の二組の漸近解から二組の近似を得た:どのC
bでも1%以内の精度でのdsDNAと3%以内の精度でのssDNAのG
c決定に両者は十分であった。第三の近似は参照C
b0.15Mの近くでln C
bにおける二次項に至るTaylor級数を実験的に動機付けた。三組の数値係数(0.15MでCoulomb自由エネルギーとその一次と二次微分)をもつこの式はss(a=7Å,b=3.4Å)とds(a=10Å,b=1.7Å)に対して0.01~1Mで数値解の2%以内でG
c依存性を予測した。線形B-DNAの全原子構造モデルについて計算した自由エネルギーと円筒自由エネルギーの比較は円筒モデルが1:1 C
bの0.01M以上で完全に十分であることを示した。全原子数値計算と実験解析への適用において二組の円筒パラメータ,イオンの円筒軸(半径)への最接近距離aと平均電荷分離bの選択を考察した。イオン相関と特異的効果を説明する熱力学アプローチでもってG
cに対する解析式の更なる開発を示唆した。