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J-GLOBAL ID：201002230138833583   整理番号：10A0705883

鏡笵面の金属鋳込みに伴う化学変化の研究-(1)臨し斉国故城出土の漢代鏡笵について-

著者 (3件)： 田賀井篤平 (東大 総合研究博物館) ,  三船温尚 (富山大 芸術文化) ,  清水康二 (奈良県橿原考古学研)
資料名： Fusus  (Fusus)
号： 1  ページ： 23-32  発行年： 2008年09月19日 
JST資料番号： L7846A  ISSN： 1883-0056  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 鏡笵の鋳込み面には,多くの場合,鋳込み金属と鏡笵あるいは鏡笵面に施された塗型材との反応面が観察される。その反応面は黒色の皮殻として残されているが,その黒色化の原因は解明されていない。本研究では,鏡笵の反応層を物質科学的な手法で研究し,鏡笵に金属を鋳込む際の反応環境とそこで進行する化学反応を解明して,青銅鏡の製作技術の研究に貢献することを目的とした。本稿では,前漢代鏡笵および青銅鏡製作実験に使用した鏡笵の反応層をEPMAで分析した。塗型層あるいは鋳型内部において鋳込み金属であるCu,Zn,Pbなどが特徴的に分布しており,溶融した金属が鋳込み中に移動していく様相が明らかになった。Cu,Sn,Pb,Feの金属元素の他にSが存在し,Sは鏡笵に見られる黒色皮殻に有用な役割を果している可能性がある。

シソーラス用語： *鋳造 ,  遺跡 ,  *考古学 ,  鏡 ,  青銅 ,  中華人民共和国 ,  *金属組織 ,  化学反応 ,  電子プローブX線分析 ,  元素 ,  分布 ,  相組成 ,  変色 ,  黒 ,  硫黄 ,  硫化物 ,  界面 ,  表面構造 ,  元素分布 ,  界面構造 ,  遺物 ,  *組織 ,  構造
準シソーラス用語： EPMA【表面分析】 ,  ミクロ組織【金属組織】 ,  界面組織 ,  考古遺物 ,  黒色 ,  中国

分類 (2件)： 金属工学一般  (WA01010O) ,  鋳造法,鋳込  (WC01030Q)

引用文献 (6件)：

• 田辺義一: A study on the chemical compositions of ancient bronze artifacts excavated in Japan. J. Fac. Sci. Univ. of Tokyo, V-11. 3(1962)
• 久野雄一郎: 白銅鏡試料の金属学的調査報告。橿原考古学研究所紀要 考古学論攷、5、143-160、(1981)
• 白雲翔、清水康二、鄭同修、三船温尚編: 山東省臨淄市斉国故城漢代鏡范的考古学研究、348、科学出版社、(2007)
• 劉煜、趙志軍、白雲翔、張光明: 山東省臨淄市斉国故城漢代鏡范的科学分析。山東省臨淄市斉国故城漢代鏡范的考古学研究、338-344、科学出版社、(2007)
• 田賀井篤平、橘由里香: 草葉紋鏡笵的物質科学研究。山東省臨淄市斉国故城漢代鏡范的考古学研究、242-254、科学出版社、(2007)

タイトルに関連する用語 (5件)： 鏡 ,  鋳込み ,  化学 ,  研究 ,  城