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J-GLOBAL ID:201002232703911090   整理番号:10A1093489

C4光合成の進化-マスタースイッチを探して

Evolution of C4 Photosynthesis-Looking for the Master Switch
著者 (2件):
資料名:
巻: 154  号:ページ: 598-601  発行年: 2010年10月 
JST資料番号: C0606A  ISSN: 0032-0889  CODEN: PLPHA  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 解説  発行国: アメリカ合衆国 (USA)  言語: 英語 (EN)
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C4光合成は,生化学的にも,形態的にも,そして遺伝子発現制御の観点からも,独特である。C4光合成経路は,葉肉細胞と維管束鞘細胞という二種類の特別な細胞の代謝活性が統合されたものである。まず,葉肉細胞で二酸化炭素がホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼによって固定され,炭素を4つ持つC4化合物ができる。拡散によって維管束鞘細胞に入ったC4化合物から,脱炭酸酵素の働きにより二酸化炭素が遊離され,カルビンベンソン回路に組み込まれる。C4光合成では,維管束鞘細胞のRubiscoのある場所へと二酸化炭素が濃縮されるため,二酸化炭素飽和状態となり,Rubiscoはいつでも最大酵素活性を示すことができる。さらに,C4光合成を行なう植物は,水や窒素も効率よく利用することが示唆されている。C4光合成を司る遺伝子発現ネットワークがいかに進化してきたのかを理解することで,光合成産物に依存する収穫量の増加や,バイオ燃料の効率良い生成につながる有用な知見が得られると期待される。C4光合成は,多型的な進化により獲得された形質であり,量的形質であると考えられる。一つの属に属する,C4植物とC3植物,またその中間型の光合成を行なう植物はC4光合成の進化の道筋の研究に有用であると期待されるが,こうした植物では,ゲノム情報が不足していたり,順遺伝学/逆遺伝学の実験手法が確立されていなかったりする。次世代シーケンサー技術を用いたC4光合成の量的形質遺伝子座のマッピングなど,新規技術による網羅的な比較解析が有効であるだろう。そして,C4光合成に必須の組織の発生や代謝に関与する遺伝子がいくつか同定され始めた。C4光合成を制御している転写制御ネットワークの解明が待たれる。
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分類 (2件):
分類
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光合成  ,  進化論一般 
タイトルに関連する用語 (3件):
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