抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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アルミニウム合金EN AW-6005A(0.57%Mg,0.68%Si,0.20%Fe,0.01%Cu,0.04%Cr,0.01%Zn,0.018%Ti)の連続冷却析出図を作成した。これは鋼における連続冷却変態図というべきもので,このような図は今までになく始めての労作である。これによりこのアルミニウム合金の析出に及ぼす冷却速度の影響がわかる。この図の作成は示差走査熱量測定によって行った。上記アルミニウム合金を示差走査熱量測定装置の中で540°C20minの溶体化焼なましを行った後,0.1K/minから375K/minの間のいくつかの冷却速度で冷却した。冷却速度が0.1K/minから30K/minの時,冷却曲線には500°C~200°Cで,高温及び低温反応による2つの発熱反応が認められた。析出相を同定するため,冷却後の試験片で,光学及び走査型電子顕微鏡,エネルギー分散型X線マイクロアナリシス,X線回折,電子後方散乱回折及び硬さ試験という広範囲な組織分析を実施した。析出物についての主な結論は次の通りである。1)高温反応でMg
2Siが析出すること,Mg
2Siの核生成は一次析出で主として不均質に生じることが判明した。2)低温反応での組織変化についてはなんら報告すべきことがなかった。低い温度での合金元素の拡散が小さいので生成した粒子が小さく,今回の分析手段による調査では検知できなかったからである。