抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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船舶のバラスト水は,沿岸地域を侵略するようになる多くの生物を運ぶ。この問題に対処するための1つの選択肢は,バラスト水処理(BWT)に殺生物剤を使用することである。3つの市販の活性物質(BWT殺生物剤のPeraclean OceanとSeakleen,アルキルアミン系殺生物剤のMexel 432/336)の有効性と環境受容性を,10及び30実用塩分単位(PSU)の水で,3種類の細菌・2種類の無性の微細藻類・1つの動物プランクトンの幼生に対して試験した。両方の塩分で,Peraclean Oceanが細菌に対する最も有効な殺生物剤で,Mexel 432/336の50mg/lやSeakleenが500mg/lを超えるのと比べて,20mg/lで90%を超える死亡率をもたらした。動物プランクトンに関しては,10と30PSUで,それぞれ,Seakleenが,Mexel 432/336の23と26mg/l,Peraclean Oceanの370と480mg/lと比べて,6mg/l (LC9024h)未満の濃度で24時間で90%の死亡率をもたらした。同様な有効パターンが30PSUにおける微細藻類にも得られ,4日間で50%の増殖抑制を誘発する有効濃度は,Seakleenが1.6mg/l以下,Mexel 432/336が10.1mg/l以下,Peraclean Oceanが30.9mg/l以下であった。著者たちの研究は,処理された水が,34時間後にも残留毒性を示し,生物と殺生物剤に依存して,死をもたらすことを浮き彫りにした。然しながら,Mexel 432/336が,有効濃度において,カキの幼生の発育に全く影響の無い唯一の殺生物剤である。概して,著者たちのデータは,Mexel 432/336が,50mg/l未満の濃度で幅広い有効性を示し,この濃度でカキの幼生の発育に害が無い唯一の殺生物剤であることを示した。然しながら,処理水の如何なる生物に対する残留毒性を,殺生物剤を利用するBWTシステムにおいて考慮する必要がある。Copyright 2010 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.