抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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高速化には,安全に車両を停止させる技術が必要であるが,その指標を,地震時のリスク増大の抑制とした。現在の新幹線(E2系275km/h)における非常停止距離は4000m弱であるが,このブレーキ性能のままで速度を360km/hまで向上すると非常停止距離は約7000mにまで伸びてしまう。高速化に伴う地震時のリスク増大を抑制するためには,非常停止距離7000mを現状の4000mに抑える必要がある。従って,非常停止距離目標を4000mとし,車輪/レール間の粘着力の検討による最適減速度の設定,その設定減速度に対応する基礎ブレーキの開発,ブレーキ力不足分を補う空気抵抗増加装置の開発を行い,それらを台上試験や高速試験車走行試験により営業運転できるレベルに改良し,完成させた。開発の経緯と結果について述べた。それらをまとめると,1)360km/hからの目標とするブレーキ停止距離4000mを確保した。2)基礎ブレーキ装置は,中央締結ディスク,分割式ライニング,空圧式キャリパとし,現行のもに比べると大幅な変更を行うことで,高速ブレーキ性能向上,軽量化を実現した。3)滑走制御の改良により,車輪固着という走行を害する問題を解決した。