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J-GLOBAL ID:201002236752238126   整理番号:10A1023825

トウガラシのメチオニンスルフォキシド還元酵素B2(CaMsrB2)は酸化ストレスと病原菌感染に対する防御応答の新規制御因子である

CaMsrB2, Pepper Methionine Sulfoxide Reductase B2, Is a Novel Defense Regulator against Oxidative Stress and Pathogen Attack
著者 (12件):
資料名:
巻: 154  号:ページ: 245-261  発行年: 2010年09月 
JST資料番号: C0606A  ISSN: 0032-0889  CODEN: PLPHA  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: アメリカ合衆国 (USA)  言語: 英語 (EN)
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好気性の器官では,正常な代謝の副産物として,あるいは防御応答や発生の結果として,必然的に活性酸素種が生成される。活性酸素種は,直ちに,タンパク質/ペプチド類のメチオニン残基(Met)を酸化して,Met-R-スルフォキシドやMet-S-スルフォキシドを形成し,その結果これらのタンパク質の不活化や機能不全が引き起こされる。本研究では,トウガラシ(Capsicum annuum)のメチオニンスルフォキシド還元酵素B2遺伝子(CaMsrB2)が単離され,植物の防御に関する機能について検討が行われた。CaMsrB2遺伝子は,病原菌が付着するとすぐ,和合/不和合にかかわらず下方制御されるが,病原菌が和合であった場合には,その発現は元のレベルまで回復するということが明らかとなった。CaMsrB2遺伝子を発現させたトマト(Solanum lycopersicum)では,Phytophthora lycopersicumとPhytophthora infestansに対する抵抗性が高まっていることが分かった。反対に,遺伝子サイレンシングによりCaMsrB2遺伝子の機能を失わせたトウガラシ(cv Early Calwonder-30R)では,不和合な病原菌Xanthomonas axonopodis pv vesicatoria 1系統による細胞死が促進され,和合な病原菌で毒性のあるX. axonopodis pv vesicatoria 3系統に対する感染率が上昇することが分かった。このCaMsrB2遺伝子がサイレンシングを受けているトウガラシで活性酸素種レベルを測定したところ,CaMsrB2遺伝子を抑制すると活性酸素種の生成量が増加すること,結果として活性酸素種の蓄積による細胞死が促進されることが明らかとなった。反対に,CaMsrB2遺伝子を発現させたトマトでは活性酸素種の一つである過酸化水素の生成が低下していることが分かった。以上より,植物のMsrB遺伝子には,細胞の酸化還元状態の制御を通じて,病原菌に対して活性の高い防御機構に働くという,新規の機能があること明らかにされた。
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分類 (1件):
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植物生理学一般 

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