抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究は既往研究の延長線上として,遮熱ブラインド及び遮熱フィルムによる近赤外域日射の遮熱による省エネルギー効果を確認し,建築物への適用可能性を定量的に明らかにしようとした。具体的には,年間熱負荷計算に必要な熱・光性能値及び角度特性,窓面に使用時の熱・光・視環境に及ぼす影響を検討した。これらの結果を踏まえて計算モデルを構築し,年間気象データに基づく省エネルギー効果を検討した。遮熱ブラインド及び遮熱フィルムの光学特性を測定するために分光放射計(短波長域350~2500nmの測定可能),積分球を使用した。測定対象としては,遮熱ブラインドは6種,遮熱フィルムは18種,一般ガラスは20種(比較のため)を使用した。遮熱ブラインドでは全閉ブラインド併用窓,スラット角度を変化した場合などにつき測定し,遮熱フィルムでは窓単体での日射熱性能,ブラインド併用時の熱性能,光・視環境への影響などを検討した。省エネルギー効果に関しては,窓面熱取得・光透過,熱負荷・照明電力消費量などを考察した。これらの結果より,ブラインド併用窓に近赤外日射の遮熱効果の高いフィルムを使用するとスラット面温度低下効果が大きく長波長照射環境の改善効果が大きいこと,冷房が卓越し日射遮蔽が必須となるオフィスビルではこれらの近赤外域日射の省エネルギー効果は大きく放射環境改善にも効果的であることなどの知見を得ることができた。