抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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コンクリートの再資源化率は比較的高い水準を保っている。しかし,公共工事の縮減に伴い,コンクリート解体材,再生骨材の余剰が懸念されている。再生骨材を使用したコンクリートについては,日本工業規格(JIS)が制定されており,規格では再生骨材の品質により使用できる部材も限定的である。また,規格はレディーミクストコンクリート(生コン)への再生骨材の適応を念頭においたものである。他方,プレキャストコンクリート製品は少量のリサイクル材に対応可能であり,再生骨材の利用範囲を大きく広げる可能性がある。ここで,JIS規格では,コンクリート用の再生骨材は,高品質(H),中品質(M),低品質(L)のランクに分けられている。その中で中品質(M)は,需要増加が見込まれ,普及が期待されている。そこで,(社)日本コンクリート工学協会では,JIS規格と整合性のある「再生骨材Mを用いたプレキャストコンクリート製品のガイドライン試案」(以下,ガイドライン試案)作成の取り組みがなされた。本稿では,コンクリート用の再生骨材に関するJISの概要やプレキャストコンクリート製品への再生骨材の利用の優位性などを述べた。また,ガイドライン試案は,再生骨材Mをプレキャストコンクリート製品へ利用際の品質・性能確保の手順を示しており,内容項目の「製品の種類」や「再生粗骨材の製造及び品質」,「配(調)合」,「フレシュ性状」,「工程管理」,「検査」,「耐久性」について解説した。