抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ロシアの物理学者であるAlexander Popovの事跡を無線通信に関する業績を中心に説明した。無線通信の物理学的・工学的基礎は,19世紀から20世紀にかけて,J.Maxwell,H.R.Hertz,A.Popov,G.Marconiといった科学界の巨星たちによって築かれた。A.Popovは1859年にウラル山脈の村で生まれ,セントペテルブルク大学で物理学を学び,物理学や電気工学の様々な分野に興味を示した。本稿では,Popovによる幾多の論文を紹介しながら,彼の科学者・工学者としての事跡を説明した。また,Marconiとの個人的関係や,1900年1月にフィンランド湾でおこなった無線通信についても紹介した。最後に,Popovと同世代の著名な科学者たちによる評価や,ロシア第一革命の最中の1905年に健康を害し間もなく死去した経緯にも触れた。