抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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特許無効の主張を否定するために特許権者が行う特許訂正の主張の取り扱い方を中心に,解釈論の枠内で検討した。まず,キルビー事件判決後の特許権者による訂正の主張の扱いに関する裁判例13件の動向を概観した。この動向では,権利行使制限の抗弁に対して特許権者が訂正の主張を行う例が蓄積しつつある。訂正の主張を再抗弁と捉えて,その要件事実を判例に基づいて示し,13件の裁判例の幾つかついて要件事実を検討した。次に,特許権者による訂正の主張について,裁判所の判断のパターンを大別して三種類に整理し,各パターンについいて考察した。また,ナイフ加工装置事件最判について,訂正の主張と特許法194条の3第2項の関係を論じ,同判決が訂正を理由とする対抗主張を制限したことの理由づけは,やや説得力に欠けると考えた。最後に,上記事件最判を素材として,判断の齟齬(の可能性)の対応について検討した。