抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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食品リサイクルとは,食品残渣などの有機性廃葉物をメタンガスや飼料・肥料などの形で回収する技術である。中でもメタンガスとして回収する方法は,エネルギーとして発電にも利用できる特長がある。今回は,メタンガス回収の設備を持つバイオエナジー株式会社とジャバン・リサイクル株式会社において取材を行った結果を紹介する。バイオエナジー城南島工場では,回収した食品廃棄物をメタン発酵させ.取り出したメタンガスを燃料電池とガスエンジンを用いてバイオマス発電に利用している。塩分や水分が多く含まれた食品は飼料・肥料には適さないが,メタン発電の大きな利点は,これらも使用できることである。これによって,外食産業などで発生した調理済みの食品残滓もリサイクルすることができ,食品リサイクルの問題を解消する上で役立つと考えられる。更に,季節によって大きく変動する飼料・肥料の需要に比べてメタンガスの需要は非常に安定しているというメリットも持っている。ジャパン・リサイクル株式会社では,ガス化溶融炉を用いた1300°C以上の高温によるリサイクルが行われている。まず,産業廃棄物をピットに投入し,乾燥・脱ガスを行ったあと後,反応炉へ送る。反応炉では,2000°Cの反応熟によってがれき,金属などの溶融を行う。この際,発生するガスは,急速冷却されて回収され,隣接する製鉄所で再利用される。溶融されたがれきや金属は,均質化炉によりメタルやスラグになり,セメント材料のほか,路盤材やコンクリートの骨材などにリサイクルされる。以上のように,ガス化溶融炉を用いることにより,食品リサイクルにより生じた廃業物も,最終的には,メタル,スラグ,ガスとしてリサイクルすることが可能である。