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J-GLOBAL ID：201002245939410614   整理番号：10A1012058

メカノイオン電子移動反応に基づく有機高分子粉体の摩擦帯電機構

Triboelectricity of Powder of Organic Polymers Based on Electron Transfer Reaction from Mechano Anions to Mechano Radicals

著者 (1件)： 坂口眞人 (静岡県大 環境科研)
資料名： 粉体工学会誌  (Journal of the Society of Powder Technology, Japan)
巻： 47  号： 9  ページ： 638-645  発行年： 2010年09月10日 
JST資料番号： S0129A  ISSN： 0386-6157  CODEN： FKKADA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 本解説では,筆者らがこれまで行ってきた実験結果を中心に,有機高分子の機械的破壊により生成する化学種の同定,捕捉部位,そしてその反応性に基づく摩擦帯電機構を提唱した。さらに,化学構造と摩擦帯電列の相関,ならびに化学構造からの摩擦帯電量の予測を述べた。摩擦帯電現象は,摩擦界面における高分子主鎖の切断と,それに伴い生成する化学種の反応の結果であるという視点に立ち実験系を構築した。その結果,有機高分子主鎖の炭素-炭素結合の不均一切断により生成するメカノアニオンから,炭素-炭素結合の均一切断により生成するメカノラジカルヘの電子移動反応と捉えることができた。電荷の符号は電子放出ポテンシャルの低いメカノアニオンから,電子親和力高いメカノラジカルヘの電子移動反応の結果である。したがって,化学構造から電荷の符号が予測できることになる。また,化学構造から理想帯電量が予測できる。ここで提唱した帯電機構は,炭素-炭素結合の高分子に限るものではなく,他の高分子にも適用できるものと考えている。

シソーラス用語： *メカノ化学 ,  *電子移動反応 ,  *イオン ,  *高分子 ,  *粉体 ,  *帯電 ,  *摩擦 ,  機構 ,  破壊 ,  化学種 ,  同定 ,  捕獲 ,  反応性 ,  分子構造 ,  界面 ,  C-C結合 ,  切断 ,  電子放出 ,  電子親和力 ,  粉砕 ,  ラジカル ,  アニオン ,  基 ,  偏り ,  収率

分類 (2件)： 粉体工学  (XD03010M) ,  機械的性質  (YH02022L)

引用文献 (45件)：

• SHAW, P. E. Tribo-electricity and Friction. III. Solid Elements and Textiles. Proc. Roy. Soc., A. 1928, 118, 108-113
• LOEB, L. B. The Basic Mechanism of Static Electrification. Science. 1945, 102, 573-576
• HENRY, P. S. H. Survey of Generation and Dissipation of Static Electricity. Br. J. Appl. Phys. Suppl. 1953, 2, S6-S11
• HENRY, P. S. H. The Role of Asymmetric Rubbing in the Generation of Static Electricity. Br. J. Appl. Phys. Suppl. 1953, 2, S31-S36
• GONSALVES, V. E. Some Fundamental Questions Concerning the Static Electrification of Textile Yarns. Part I, Text. Res. J. 1953, 23, 711-718

タイトルに関連する用語 (4件)： 電子移動反応 ,  高分子 ,  粉体 ,  摩擦帯電