抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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律令国家の経済基盤は水稲耕作により培われた。なかでも「水」と直接係わる環壕集落は経済発展を支える中核的な役割を果たしたとされている。弥生集落の遺跡の多くは利根川,淀川,信濃川,北上川,天竜川など日本を代表する大河川に見られる。しかし,木曽川と吉野川が含まれていない。これは弥生人が住みつく河川を選択した結果である。選ばれた河川の中上流部には盆地と狭さく部をワンセットとする地形が発達する。盆地では耕作と居住に適した平らな土地が容易に得られ,水も盆地を流下する支川から比較的簡単に得られる。一方,木曽川下流部では出水特性の異なる木曽・長良・揖斐の三川が合流し,長時間の洪水に見舞われる。吉野川本川は中央構造線上を流下する。そのため両岸は切り立ち,可住地を見つけるのが容易ではない。今回は,畿内の弥生集落について検討した。畿内の弥生集落の多くは当時の淀川流域(現在の淀川流域+大和川流域+猪名川)に立地した。