抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では,フィプロニル系殺虫剤を播種時と移植時に施用した水田において,育苗箱施用殺虫剤がトンボ科アカネ属におよぼす影響を調査した。さらに薬剤の散布時期の違いが害虫防除効果におよぼす影響について検証した。圃場実験では,移植時処理区,播種時処理区および無処理区をそれぞれ3区画ずつ,合計9区画の実験区を用意した。水田のフィプロニル最高濃度値は,播種時処理区で1.20ppb,移植時処理区で1.45ppbを示した。フィプロニルを散布した区では,無処理区に比べてアキアカネの羽化個体数が大きく減少することが明らかとなった。また,その影響はアキアカネ以外のトンボ類にも及び,移植時処理区では無処理区に比べ,アカネ属とアオイトトンボ科のトンボ成虫が減少した。アキアカネの羽化個体数,アカネ属幼虫および他のトンボ類成虫の出現個体数から,移植時処理に比べると播種時処理では,殺虫剤によるトンボ類の減少がわずかに抑えられた。(著者抄録)