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J-GLOBAL ID：201002249196404490   整理番号：10A0134271

高耐久性輸入木材の抽出成分

著者 (1件)： 加藤厚 (森林総合研)
資料名： 木材保存  (Wood Protection)
巻： 36  号： 1  ページ： 2-7  発行年： 2010年01月25日 
JST資料番号： G0869A  ISSN： 0287-9255  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 文献レビュー  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 高耐久性木材の輸入量が増加している。それらの耐久性は抽出成分の種類と量に支配される。抽出成分は木材の色,香り,皮膚や呼吸器障害などにも関連する。代表的な輸入木材6種の抽出成分に関する研究を文献調査した。チーク(クマツズラ科)はキノン類を多く含み,撥水性と抗菌性の相乗作用によって耐久性を高め,独特の美観を与える。イペ(ノウゼンカズラ科)はチークと同様にキノン類を多く含むが,辺材の含有量が高いことによって耐久性が高い。ラパコール及びその誘導体は皮膚炎を起こす。セランガンバツ(フタバガキ科)は抽出成分量が低いのに耐久性が高い。リグニン含有量及び分子構造との関係が検討されている。ウリン(クスノキ科)はネオリグナン類が抗菌性を与えるが,グアヤシルリグニン含有量が高いことも影響している。ジャラ(フトモモ科)は抗菌性の個体間変動が大きいが,フェノール類の酸縮合によるメタノール不溶化との関係が検討されている。ボンゴシ(オクナ科)はリグニン含有量が高い。

シソーラス用語： *木材性質 ,  *耐久性 ,  成分 ,  *広葉樹材 ,  *熱帯植物 ,  輸入 ,  抗細菌作用 ,  皮膚病 ,  呼吸器疾患 ,  健康被害 ,  文献調査 ,  チーク ,  キノン ,  ノウゼンカズラ科 ,  フタバガキ科 ,  リグニン ,  クスノキ科 ,  リグナン ,  生理活性因子 ,  フトモモ科 ,  離弁花類 ,  エノール ,  ポリエン ,  芳香族縮合化合物
準シソーラス用語： イペ ,  ウリン ,  オクナ科 ,  キノン類 ,  ジャラ ,  セランガンバツ ,  ネオリグナン ,  ボンゴシ ,  *抽出成分 ,  皮膚疾患

分類 (2件)： 植物の生化学  (EH01050J) ,  木材の性質・構造  (FF05020Z)

物質索引 (1件)： ラパコール

引用文献 (39件)：

• 日本木材学会抽出成分と木材利用研究会編. 樹木の顔 樹木抽出成分の効用と利用. 2002
• 今村博之編. 木材利用の化学. 1983, 137-160
• 善本知孝. 木材耐久性における化学成分の効用. 木材保存. 1989, 15, 53-61
• 岡村大悟. 樹木の精油成分とその抗菌活性. 木材保存. 2002, 28, 225-234
• 渋谷栄. 抽出成分による木材の生物劣化抵抗性. 木材保存. 2008, 34, 48-54

タイトルに関連する用語 (4件)： 高耐久性 ,  輸入 ,  木材 ,  抽出成分