抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究は,高齢者の「つまづき」に占る転倒の要因について明らかにすることを目的に,障害物をまたぐ際の足の軌跡と位置知覚能力を分析した。高齢者20名と若年者20名に指定した高さに足を上げさせる課題1と0.5cm,4cm,9cmの高さの障害物をまたがせる課題2を行わせた。両足爪先に付けた磁気センサで足の高さを計測し,課題2では試技が終了する毎に知覚した足の高さを判断させた。その結果,高齢者は知覚した足の高さと実際に上げた高さの差および高さのばらつきが大きくなることが認められた。さらに,高齢者は障害物をまたぐ際に引き込む足が低くなることが認められた。以上のことから,高齢者は自らが上げた足の高さを認識することが難しく,引き込む足が低くなることでつまづきやすくなると示唆された。したがって,高齢者自身に足を上げた高さの知覚が難しくなっていること,および引き込む足が低くなることを認識させることが必要である。(著者抄録)