文献

J-GLOBAL ID：201002249836258178   整理番号：10A1546364

単純構造による顕著な負の熱膨張:立方晶ScF₃

Pronounced Negative Thermal Expansion from a Simple Structure: Cubic ScF₃

著者 (6件)： GREVE Benjamin K. (Georgia Inst. of Technol., Georgia) ,  MARTIN Kenneth L. (Georgia Inst. of Technol., Georgia) ,  LEE Peter L. (Argonne National Lab., Illinois) ,  CHUPAS Peter J. (Argonne National Lab., Illinois) ,  CHAPMAN Karena W. (Argonne National Lab., Illinois) ,  WILKINSON Angus P. (Georgia Inst. of Technol., Georgia)
資料名： Journal of the American Chemical Society  (Journal of the American Chemical Society)
巻： 132  号： 44  ページ： 15496-15498  発行年： 2010年11月10日 
JST資料番号： C0254A  ISSN： 0002-7863  CODEN： JACSAT  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 短報  発行国： アメリカ合衆国 (USA)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： ScF₃の単位胞容積及び相挙動の温度依存性を粉末回折法を用いて調べた。ScF₃は冷却による対称性低下相転移は起こさない。ScF₃は少なくとも10Kまでは立方晶ReO₃構造をとり,熱膨張係数(CTE)は低温で大きく負で(60-110K,α₁~-14ppm^-1),加熱に伴い負性が弱まり,最終的には~1100K以上になると陽に転じる。室温でのCTEはZrW₂O₈のそれと殆ど等しい。CTEの温度依存性は,加熱に伴うScF₆8面体の相関ロッキングにおける熱誘起展開に起因するものと思われる。剛構造ユニットの熱誘起ロッキングによる負性熱膨張の典型的な例として,立方晶ReO₃構造型が引用されるが,今回のScF₃はNTEに対する熱誘起ロッキング機構の明確な実験的検証を経た最初の材料であることを強調した。

シソーラス用語： *熱膨張 ,  立方晶系 ,  *フッ化物 ,  *スカンジウム化合物 ,  温度依存性 ,  振動
準シソーラス用語： *負の熱膨張 ,  ロッキング振動

分類 (1件)： 非金属のその他の熱的性質  (BL05040J)

タイトルに関連する用語 (2件)： 負の熱膨張 ,  立方晶