抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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希薄気体における熱遷移現象を利用したガス分離器を提案した。チャンネル壁面の温度勾配によって気体に温度勾配が生じ,この温度勾配による熱遷移現象により,高温側において圧力が上昇するとともに,軽い気体のモル濃度が約5%上昇する。この種の濃度差を連続的に外部に取り出すことが本研究の目的である。まず,濃縮した混合気体を連続的に取り出す気体分離装置を実現できるか,希薄気体の基礎方程式(ボルツマン方程式)に基づく数値解析を用いて検証した。約5%の濃度差が得られるマイクロチャンネルを用いた時,1~3%の濃度差を外部に取り出せることがわかった。マイクロチャンネルの数,Knudsen数,流路内部の流速を最適化することにより,さらに高い数値が実現される可能性がある。今回使用したマイクロチャンネル列を,Knudsenポンプ・熱尖端ポンプに置き換えれば,より大きな濃度差が得られると思われる。これらのデバイスは多段接続が可能であり,温度差を小さく保ったままでも,デバイス両端の濃度差を自由に増やせるためである。